今年初めに深センのHuawei(ファーウェイ)本社を訪ねた際には、Mate Xの詳細は、良く言ってもぼんやりとしたものだった。昼休みに、この将来発売予定のスマホに触る機会もあったが、そのユニットは、それ以前に今年初めのMWCで見たのと、ほとんど変わらないものだった。発売計画も明らかにされなかった。
この製品に関しては、舞台裏で何らかの戦略的な動きがあったに違いない。ファーウェイも、Galaxy Fold登場後の市場への取り組み方を、正確に把握したのだろう。今週、フランスの記者向けに中国国内であったイベントで、コンシューマー部門のCEOであるRichard Yu)(リチャード・ユー)氏は、11月の中国での発売に続き、来年第1四半期には、ヨーロッパでも発売予定であることを明らかにしたようだ。
詳細についてはまだ明確ではないが、その際に発売されるデバイスはすでに発売済みのバージョンのようだ。そして、進化した新バージョンのデバイスも2020年中には発表されるという。新モデルは、ヒンジとディスプレイが強化され、チップセットも最新のものを採用するはずだ。どうやら2月に開催されるMobile World Congressでデビューするらしい。
この情報は、新モデルの登場まで、この非常に高価なデバイスの購入を控える理由として十分なものだろう。ただし、2月に登場したファーウェイの最初の折り畳み型が、すでにSamsung(サムスン)のものより進化した製品になっていたことは、ほとんど万人が認めるものだったのも確かだ。それはそうとしても、ファーウェイがもう一度設計を見直したのは、サムスンが折り畳み型で経験した苦境を見てのことだと考えられている。