システムがマルウェアに感染してしまったドイツの大学で、セキュリティ上の予防措置として学生やスタッフなど合計3万8000人分に上るメールアカウントのパスワードリセットが行われました。しかし、新たなパスワードをメールなどで送ることが禁止されていたため、膨大な関係者がパスワードを受け取るために行列を作る事態となっています。
Justus-Liebig-Universität Gießen
2019年12月、ドイツのヘッセン州・ギーセンにあるユストゥス・リービッヒ大学のシステムがマルウェアに感染してしまいました。具体的なマルウェアの種類などは発表されていませんが、大学のセキュリティスタッフは感染がシステム全体に危険を及ぼす可能性があると判断し、12月8日をもって大学のシステムをオフラインにしました。
大学では、ネットから切断したコンピューターに対してUSBメモリーに入れたアンチウイルスソフトによるスキャンを実施。このスキャンで引っかかったコンピューターは当面は使用不可となり、通過したコンピューターに対してはアンチウイルスソフトをアップデートした上での2度目のスキャンが実施されました。
さらに大学のスタッフは、マルウェアの感染が大学のメールサーバーにも影響を与えることを考慮して、予防措置として全学生および全スタッフのメールアカウントのパスワードをリセットしました。今回の措置でパスワードがリセットされた関係者は、合計で3万8000人にも上るとのこと。