雪道に強いわんダフルカーの選び方
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いよいよ2020年へのカウントダウンが始まった。季節は冬。愛車のタイヤをスタッドレスタイヤに履き替えた愛犬家の方も多いと思う。
日本は四季があり、冬には都心でも積雪に見舞われることがある。ましてやドッグフレンドリーなリゾート地、軽井沢や那須高原などでは、標高の高さもあって、昨日晴れていても愛犬とお出掛けする日に突然の大雪…なんていう天候の急変もしばしば。
せっかく企画し、予約した愛犬とのドライブ旅行も、クルマの冬支度の準備が整っていなかったり、雪道の走行に不安があったりすれば、急きょ、中止…ということにもなりかねない。しかし、それでは愛犬とのドライブ旅行を楽しみにしていた家族、愛犬はがっかり。そもそも、犬は雪の中で遊ぶのが大好きなのである。
そこで今回は冬、雪道のドライブに強く、ドッグフレンドリーでもある、比較的リーズナブルな価格の最新四輪駆動車=4WD、クロスオーバーモデルを紹介したい。
4WDと言っても、最低地上高がFF、前輪駆動車と変わらない、生活ヨンク的なクルマと、本格的な走破性能を持つクルマに2分されます。もっとも、雪国でもリゾート地の幹線道路は日中除雪されているのが常識で、ごくまれに幹線道路からホテルなどに入る小道だけ積雪路…というぐらいのはず。
ゆえに、雪道に強いドッグフレンドリーカーを選ぶ場合は、極悪路の走行を目的とした超本格クロスカントリーモデルを選ぶ必要はない。4WDで最低地上高が、例えば180mm以上確保されていれば(一般的な乗用車の最低地上高は130~150mm程度)、問題ないと言えるのだ。
では、めったに雪が降らない都心に住んでいる愛犬家にとって、普段使いにも優れ、万一の雪道走行も安心なクルマといえば? まずは最新のマツダ『CX-30』が挙げられる。全高1540mmと、全高1550mmまでしか入れない立体駐車場への入庫も容易で、後席にはエアコン吹き出し口が備わり、子供(愛犬が)が車酔いしにくくなる効果もあるG-ベクタリングコントロール+や、ドライブ先で何かあっても安心のSOSコール、オペレーターサービスが利用可能なKDDI製の専用通信機などは全グレードに標準装備され、スマホとの連携もOK。最小回転半径5.3mの小回り性によって、雪国の道の左右に除雪した雪がたまっているような狭い道の走行も楽々、安心。
しかも、エンジンはSKYACTIV-Gの2Lガソリン、156ps、20.3kg-mに加え、SKYACTIV-Dの1.8Lクリーンディーゼル直噴ターボ、116ps、27.5kg-mがそろい、2WDと4WDを用意。4WDには、スタックからの脱出を容易にするオフロードトラクションアシストも完備。美しい都会派クロスオーバーSUVとは言っても、雨の日、雪道、悪路にもめっぽう強いのが、このCX-30というわけだ。
G-ベクタリングコントロール+や後席エアコン吹き出し口とともにドッグフレンドリーポイントとなるのが、ラゲッジルーム。クーペライクなスタイリングから想像する以上に広く、開口部地上高730mmはSUVとしては低めの高さで、『CX-5』と違い、開口部に100mmの段差があるのは残念なものの、フロアの奥行きは890mm、フロア幅は1000mmと、大型犬、多頭の乗車にも対応する広さ。
何しろ、ラゲッジスペースは、上級のCX-5に対して約30L少ないだけという容量が確保されているのである。ちなみに、愛犬の乗降で不利になる開口部の100mmの段差だが、愛犬の快適度にも直結するクッションを敷くなどすれば解決する。また、マツダ自身も、開口部段差を小さくするアイテム(純正アクセサリー)を検討中とのこと。こちらは大いに期待したい。
もちろん、後席を格納すれば、ラゲッジスペースは拡大。最大フロア長は1600mmに達し、ほぼフラットなスペースが出現する。こうなると、ラゲッジスペースはさながら移動するドッグラン!?
CX-30のSKYACTIV-D、つまりお薦めのクリーンディーゼルのエンジンフィールは高級感、濃厚さに溢れ、27・5kg-mもの豊かなトルクが、中高回転までウルトラスムーズに発揮される。意外なのは、同スペックのパワーユニットを積む、より軽量なマツダ3のSKYACTIV-D モデルで感じた、トルク不足が見事に解消されていること(排気系のマツダ3より新しい最新制御による出力のフラット化、および車重、大径タイヤに合わせた6ATの最終減速比を最適化による)。むしろ“加速感”、スムーズさは一枚上手の印象なのである
ACC(アダプティブクルーズコントロール)やブラインド・スポット・モニタリングも備わり、長距離の高速走行、高速道路の渋滞もストレスフリー。4WDは、季節、天候、路面を問わない、オールラウンダーのドッグフレンドリーカーとして、かなりゴキゲンなクロスオーバーモデルと断言していいと思える。