Facebookは12月2日(現地時間)、Facebookに投稿した写真や動画をGoogleフォトに転送できるツールを発表しました。まずはテストケースとして、アイルランドのユーザーに提供されます。そのフィードバックをもとに改良を行い、2020年前半には世界中に展開する予定です。また、将来的にはGoogleフォト以外のサービスへの転送も可能にするとしています。
このツールは、2018年7月にGoogle、Facebook、Microsoft、Twitterの4社で立ち上げ、2019年7月にAppleも加わったData Transfer Project(DTP)で開発されたコードを利用しています。
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DTPは、自分のデータをサービス間で簡単に移行できる「データポータビリティ」の提供を目指しているもの。Facebookによると、プライバシーとセキュリティを最優先に考えており、転送されるデータはすべて暗号化されているとのことです。
DTPに基づいたツールの提供はこれが初めてですが、Facebookは現実のユースケースとツールが議論を進めるうえで役立つとしており、DTPを推進するためのテストツールと考えているようです。
とはいえ、FacebookがDTPを推し進めるのには、ユーザーやデータの囲い込みに対する批判や、反トラスト法違反の嫌疑を回避する狙いもありそうです。
なお、DTPは大手IT企業が独占しているわけでは無く、オープンソースのプロジェクトです。今後、新興サービスなども対応すれば、開始直後からFacebookなどのデータを引き継ぎ、利用することも可能となります。
2019-12-03 02:40:10