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Appleに特許をパクられアプリをストア上から削除され危機的状況に陥った企業がティム・クックに直接涙の訴え

Windows・Linux・Android・iOSなどで利用可能なメールアプリの「BlueMail」が、「特許技術をAppleにパクられた」と主張し、訴訟を起こしています。

BlueMailの開発者であり兄弟でもあるダン・ヴァラク氏とベン・ヴァラク氏は、AppleがWWDC 2019の中で発表した「Appleでサインイン(Sign In with Apple)」機能に非常にショックを受けたそうです。その理由は、2人が作成するBlueMailが2018年に「Share Email」という「Appleでサインイン」に非常によく似た機能をリリースしており、2017年には既に特許も取得していたためです。

さらに、Appleは「Appleでサインイン」を発表した数日後に、Mac App Store上からmacOS版のBlueMailを突如削除します。ヴァラク兄弟はApp Storeからアプリが削除されたのは意図的なものであると考え、最終的にAppleを特許侵害で訴えました。

そして2019年11月22日、ヴァラク兄弟は訴訟中ではあるものの、Appleのティム・クックCEOに向けた公開状を突如発表。その内容はmacOS向けのBlueMailを再びMac App Storeで配信できるようにしてほしい、というものです。

公開状は以下のページから誰でも読めるようになっています。

公開状の中でベン・ヴァラク氏は「2019年初頭にAppleが我々の特許技術をコピーし、その数日後にはMac App Store上から我々のアプリが削除されるのを見たときは本当にショックでした。BlueMailのような人気サービスでこのような事態が起こるとは思ってもいませんでした」と、機能の模倣・アプリの削除というショッキングな出来事が連続したことについて言及。

さらに、「AppleがBlueMailをMac App Storeから削除して5カ月以上が経過しました。この5カ月で我々の将来は危機にさらされています。ユーザーはBlueMailがMac App Store上から利用できなくなった理由を理解しておらず、いつアプリを再びMac App Storeで配信できるようになるのかを知らせることもできません」と述べ、Mac App Storeからアプリが削除されたことで会社が大きな損害を被っていると主張。

加えて、「過去の事例から、ティム・クック氏に届いた公開状が機能することを我々は知っています。Apple製品向けのアプリ開発者として不公平な慣行に直面するのはこれが初めてではありません。我々のiPhoneアプリは、ウォールストリートジャーナルやニューヨークタイムズなどが『App Store上の検索結果が操作されている』と報じるまで、不当なランク付けをされてきました。しかし、報道の後には一晩でランキングが143位から13位にまで上昇しました」と記し、これまでにも不当な扱いを受けてきたものの、Appleは事実を認め正しい対処を取ってきたことから、今回もBlueMailが納得できる形で事態を収拾してくれることを期待しているとしています。

ベン・ヴァラク氏が公開状を発表したのはAppleの法務チームが訴訟の準備のために「抗弁を延長させたため」としており、「Mac App Store上にBlueMailが存在しない限り、永遠に裁判を続けるということは不可能」として、会社が厳しい状況に追い込まれていることを明かしています。

ベン・ヴァラク氏は公開状の最後に「Appleは中小企業の事を長い間忘れているのかもしれませんが、我々も生きているのです。訴訟は最後の選択肢でした。私たちは法廷にいたくありません。クックさんに個人的にお願いしています。どうかBlueMailをMac App Storeに戻してください。小規模な開発者には公平性をもって接してください」と記し、Appleに対してではなくティム・クックCEO個人に直接訴えかけています。

BlueMailの開発元であるBlixがmacOS版のBlueMailを正式にリリースしたのは2019年5月8日のこと。Appleは当初アプリを承認しましたが、その数週間後にアプリがApp Store Review Guidelinesに抵触するとBlixに通知しました。Blixは48時間以内にAppleのガイドラインに沿った形の新しいバージョンのBlueMailをアップロードすることを求められますが、期限までに問題を修正することはできず、BlueMailはMac App Storeから削除されてしまうことになります。これをBlixはApple側による意図的な削除だと主張しているわけですが、Appleはあくまで公式によるガイドラインに抵触しているため削除したと主張しているわけです。

AppleはBlueMailがガイドラインに抵触した理由について、「『TypeApp』という別のアプリの複製かのよう」と説明していますが、Blixは「『TypeApp』は電子メールサービスプロバイダーを対象として、ニーズに合わせたカスタマイズが施されたアプリである」として、TypeAppとBlueMailの違いを主張。また、TypeAppの開発者がベン・ヴァラク氏本人だったため、BlueMailの配信前にTypeAppをMac App Store上から削除しており、2つのアプリが同時にMac App Store上に存在したことはないとも主張しています。

ただし、Blix側の主張にも不審な点がいくつか存在しており、例えば2019年5月に配信され、その数週間後に配信停止となったBlueMailが、Blixの経営を傾かせることとなったという点は非常に疑わしいもの。また、BlixはBlueMailとTypeAppが異なるアプリと主張しているものの、Wiredなどの海外メディアは「ほとんど同じように見える」と、アプリの類似性を指摘しています。また、ヴァラク兄弟はMac App Storeから削除されたBlueMailと、TypeAppが技術的にどう異なるのかを詳細に説明しておらず、訴訟の中では「TypeAppがブラジル向けの特定のカスタマイズを備えている」と説明しているだけという点も不審な点の1つとして挙げられています。

なお、AppleがApp Store上で配信されているサードパーティー製のアプリから機能をパクるという事例はこれまでにも複数報告されており、その中の一部が以下の記事にまとめられています。


2019-11-28 22:13:55



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