リコーは、同社とJAXA(宇宙航空研究開発機構)が共同開発したカメラを使って国際宇宙ステーション(ISS)で撮影された静止画と動画を公開した。
小型全天球カメラによる撮影なので360度の映像となっていて、VRゴーグルを利用して閲覧すると臨場感のある宇宙を“体験”できる。
・9月に宇宙到着
カメラはリコーの「RICOH THETA」をベースにしたもの。今年9月に宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機でISSに運び込まれた。
そのカメラによる静止画と動画をこのほど公開した。ISSは地球を約90分で1周するが、ISSの窓から見えるその様子をタイプラプスにするなど、宇宙飛行士の視点が体験できる。
・画面を動かせる
360度画像では、フィリピンやメキシコ、米フロリダの上空で撮影されたものや、南太平洋上空で撮影された太陽光が差し込んで地平線がリング状に見えるものなどがある。動画同様にいずれもマウスなどで好きな方向に画像を動かすことができる。
そのほか長時間露光で撮影した、地球の大気層も確認できる“レア画像”も公開されている。
宇宙の写真や動画は、NASA(米航空宇宙局)など国際宇宙機関がこれまでも多くを発表しているが、360度映像が一般向けに公開されるのは珍しい。
自由な視点で宇宙を楽しめるこの映像は、THETA LABとJAXAデジタルアーカイブスで閲覧できる。