これまで数々の命を救ってきたApple Watchですが、新たに米テキサス州に住む79歳の男性が心電図(ECG)機能のおかげで心房細動を早期発見できたとのニュースが報じられています。地元メディアCBS Austin報道によると、レイ・エマーソン博士は獣医として犬の心臓を診ることには手慣れていたものの、自らの心臓の異常を知るためにはApple Watchからの警告が必要だったとのことです。
Apple Watch Series 4以降に搭載されたECG機能は、Apple Watchを装着していない方の指をデジタルクラウンに触れて30秒間待つだけで、不整脈や心房細動を検出してくれるものです。
エマーソン博士いわく、Apple Watchが警告するまでは、心房細動の兆候があるとは全く知らなかったとのこと。それがきっかけでかかり付けの医者に行くと「あなたの時計(Apple Watch)は正しい」と診断され、すぐに南オースティンの病院で手術を受けたと伝えられています。
心房細動とは、心拍に不規則なパターンが現れる病気です。米国の大手総合病院メイヨークリニックの説明では「脳卒中、心不全、その他心臓関連の合併症のリスクを高める不規則で頻繁に速まる心拍数」とされ、放置すれば脳卒中などに繋がる恐れもあるわけです。
エマーソン博士の着けていたApple Watchは自分で買ったわけではなく、贈り物だったとのこと。「自分で買うには安すぎた」とジョーク(?)をいいつつも「これは私の相棒です」と命の恩人に感謝を表しています。
テキサス心臓不整脈研究所の心臓電気生理学者であるジェイソン・ザグロツキー博士は、現地の医療センターには「少なくとも週に1、2回」はApple Watchから警告されたと診察に来る人がいると述べています。先日も米スタンフォード大学の研究者らがApple Watchの心電図測定が医学的に有効と発表しており、今回のように報道されている以外にも、Apple Watchは水面下で多くの人命を救っている可能性もあります。
これとは別の話がニューヨークからも報じられています。やはり74歳の祖母が真夜中にApple Watchから心房細動を警告されて目を覚まし、すぐに病院に行って事なきを得たとのことです。こちらもApple Watchは孫と娘から贈られたもので、高齢の肉親へクリスマスにプレゼントする家族も増えるのかもしれません。