トヨタ自動車は、脳卒中などによる下肢麻痺のリハビリテーションに特化したロボット「ウェルウォークWW-2000」を発表した。
患者の歩行をリアルタイムに分析して指標を提示したり、ゲーム機能でモチベーションの維持をサポートしたりして、「歩く喜び」を提供する、としている。
・使いやすさを向上
ウェルウォークWW-2000は、従来モデル(ウェルウォークWW-1000)の改良版。トレッドミルやモニターを備え、また患者の脚にロボット脚を装着して膝の曲げ伸ばしなどの動作を補助するロボットだ。
運動学習理論に基づいてリハビリを支援するというのは従来タイプと同じだが、WW-2000では支援機能や、臨床現場での使いやすさを向上させた。
・異常歩行を検知
具体的には、複数のセンサーで患者の異常歩行を検知し、歩行できているかどうかに基づいてリハビリ量の目標をリアルタイムに示す。また、モニターや音声によるフィードバック、そしてゲーム感覚でリハビリできるようにすることでモチベーションの維持もサポートする。
一方で、医療機関側からすると、アシスト量を調整できるので療養士の負担を軽減できるというメリットもある。そして、患者の歩行状態をリアルタイムに確認でき、データの記録や再生も可能とのことで分析に役立てられる。
WW-1000はレンタル貸し出しのみだったが、WW-2000は販売という形をとる。価格は2350万円で、年間50台の販売を目指す。すでに受注を開始し、納入は2020年2月からとなっている。