Owl Labsは最新のビデオ会議用カメラ「Meeting Owl Pro」を発表した。筆者は早速体験してみたが、その性能は驚くべきものだ。ただ、万人向けのツールとは言えないかもしれない。
同社が開発した「Meeting Owl Pro」は、360度カメラとマイク、スピーカーを搭載し、在宅勤務などのリモートワーカーが、まるで本社の会議室にいるような臨場感でビデオ会議に参加することができる。
このデバイスは、Zoomやスカイプ、Google Meetなど様々なビデオ会議プラットフォームと連携可能だ。名前の通り、外見はフクロウの形をし、オンラインになると鳴き声を出すなど、従来のビデオ会議デバイスにはない愛嬌が魅力だ。
使い方はとても簡単だ。プラグインして好みのプラットフォーム上で入力/出力用デバイスとして選択すれば終わりだ。
360度カメラが参加者全員を捉えると同時に、発言者を認識して分割スクリーンに映し出す。会議室に大勢のメンバーがいるシチュエーションでは非常に効果的だ。Zoomで発言者に焦点を当てることができるのと同様に、Meeting Owl Proは会議室で誰が発言しているかを自動で認識し、その人にフォーカスを当てた画面を映し出す。
その他の参加者も分割スクリーンに映し出され、表情や動きを見ることができる。
Meeting Owl Proは、ビデオ会議を多用する企業にとって非常に便利なデバイスだ。リモートワーカーは、会議室にいる大勢のメンバーの中で、誰が発言しているのをすぐに理解できる。
会議室にいるメンバーにとっても、パソコンのカメラを見つめる必要がなくなり、自然に話すことができる。Meeting Owl Proは、パソコンより上を映し出せるよう、従来のビデオ会議用デバイスよりも高さがあるのが特徴だ。
しかし、Meeting Owl Proは、リモートワーカーが自宅で使うデバイスとしては不向きだと言える。まず、999ドルという価格はホームオフィス用にはかなり高額だ。それでも、ビデオ会議中に歩き回りたい人は、Meeting Owl Proが動く姿を追跡して映し出してくれるので、購入する価値があるかもしれない。
ただ、本来は他の参加者の顔を映し出すのが360度カメラの利点であり、自宅オフィスではその機能を活かしきれないというのが率直な感想だ。
一方で、Meeting Owl Proを使うと遠方の会議室にいる他のメンバーの些細な表情の変化やボディランゲージを読み取ることができるため、円滑に会議を進めることができるという利点がある。また、8個のマイクが発言者の声の音量を調整してくれるため、従来に比べて格段に聞きやすい。
Meeting Owl Proは30日間のお試しが可能なため、在宅勤務制度を導入している企業はテスト導入してみることをお勧めする。より詳細な製品情報は、Owl Labsの公式サイトで得ることができる。