国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構とリコーは、360°の全方位を一度に撮影できる小型全天球カメラを共同開発した。
カメラは民生品をベースに開発したもので、宇宙で使われる世界最小の360°カメラだ。民生品の360°カメラが宇宙船外で全天球型の撮影を行うのは国内で初めてのことだという。
宇宙空間で使用可能な小型全天球カメラ
JAXAおよびリコーは、2018年に相互連携に関する覚書を締結し、共同で本カメラの開発を行ってきた。開発したカメラは、リコーが市販する小型の全天球カメラ「RICOH THETA(シータ)」をベースに、宇宙空間の温度、放射線など、宇宙環境に耐えるための措置を行っている。また、360°全方位の同時撮影が可能なため、カメラのサイズ・重量を抑えながら、多くの視覚情報を得ることができる。
今後、JAXAは本技術を宇宙探査機等の船外モニタカメラとして活用することを目指す。リコーは、360°カメラおよび関連するサービスをさまざまな産業分野・用途へ展開していくとともに、技術研究開発を通じて宇宙開発を含む科学・社会の発展に貢献していくという。
2019-11-16 05:28:37