居間からテレビの存在感を消す好発明。
SXSW(サウスバイサウスウェスト)のLGブースで見つけた、台座からせり上がる超薄型テレビ。あれの正体は世界初の巻き取りテレビだったんですよね。その仕掛けは、台座の中にクルクルと巻き取られて収納されていくビックリ家電でした。
シャープとNHKが共同開発!?
ですが日本も負けていません。目の付けどころがシャープなSHARPが、NHKと共同で30V型4Kフレキシブル有機EL(OLED)ディスプレイを開発した、とニュースリリースで伝えています。
シャープいわく、RGB発光方式を使った有機ELディスプレイとしては、世界最大になるとのこと。LGのもかなりデカいテレビでしたが、カラーフィルターがない、という構成が違うことで世界最大と謡えるようです。目指してる未来が違うんですね。
巻き取ると半径約2cmに
ディスプレイはフィルム基板を使っているため、薄さ約0.5mmのパネル表示部を半径約2cmという細さに巻くことができるそうな。それもこれも、2018年から開発を始めたスマホ向けフレキシブル有機ELディスプレイを、量産してきた技術と経験があるからなのでしょう。
また別の特徴として、「NHK独自の信号処理やパネル駆動技術により、明るさの均一性や動画の鮮明度を向上させた」とあります。NHKは受信装置にこだわりがあるのかと思いきや、そんな技術も持っているんですね。
動画で薄さがわかる
では最後に、このテレビがせり上がってまた引っ込む姿を動画でご確認ください。上下するときに少したわみますが、それこそ約0.5mmがフレキシブルに巻き取られている証拠なのでしょう。
ディスプレイが薄すぎるが故に設けられた台座があることで、再び赤べこやこけし、木彫りの熊といった民芸品が置けるようになりますね。昭和の頃のように、猫が寝床にしてしまう可能性もあります。
未来の家庭はこんなテレビが普及するのかな? と思いますが、乳幼児あるあるで小さいお子さんに叩かれたり、端を掴まれたりしたらたまったモンじゃないな、なんて思ったり…。
2019-11-08 22:38:20