香港拠点の調査会社が23日に発表した今年第1四半期の中国のスマートフォン出荷台数によると、米アップルは前年同期比19.1%減だった。世界最大のスマートフォン市場で中国メーカーにシェアを奪われつつある。
レポートによると、第1四半期の中国におけるスマホ出荷台数におけるiPhoneのシェアは15.7%で、前年同期の19.7%から縮小した。
プレミアム価格帯でアップルの主要なライバルである中国メーカーのファーウェイは、画期的なチップを搭載した5G対応のMate 60シリーズの販売が好調で、第1四半期の出荷は前年同期比69.7%増となり、力強い復活を遂げた。
アップルの市場シェアはファーウェイの15.5%をわずかに上回ったものの、前年同期の1位から3位に転落。トップは中国ブランドのVivo、2位はファーウェイの元子会社であるHonorだった。
米ブルームバーグ通信は、アップルの第1四半期の出荷台数は2020年以来の落ち込みだと報じた。
カウンターポイントのシニアリサーチアナリスト、アイバン・ラムは「プレミアム価格帯を展開するアップルはファーウェイ復活の影響をダイレクトに受けたため、第1四半期の出荷は低迷した。加えて、アップルの買い替え需要は、従来と比べてやや落ち着いている」と述べた。1週間前には、米調査会社IDCが第1四半期の世界のiPhone出荷台数は前年同期比9.6%減だったと
iPhoneの出荷は大幅に落ち込んだ一方で、世界のスマホ出荷台数は中国ブランドが好調だったことを受けて7.8%増加した。中国のシャオミの出荷台数は自国マーケットでは6位だったが、世界では前年同期比33.8%増の4080万台と大幅に増やし、サムスン、アップルに次ぐ3位だった。
アップルは2024年初めの時点では世界で最も時価総額の大きい企業だったが、このところ悪いニュースが続いている。2月には、10年ほど前から水面下で進めてきた米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は先月、アップルがiPhoneにグーグルのAI技術「Gemini」を搭載する方向で