Appleマップで「閉店」と誤って記載されてしまったオーストラリアの小さなレストランが、大きな損失を被ったことが明らかになりました。どのようにしてこの事件は起こったのでしょうか。専門家も意見を述べています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleマップで「閉店」と誤って記載されてしまったオーストラリアのレストラン。
2. 顧客がお店にたどり着くことができず大きな損失を被ったという。
3. 専門家は「Appleマップの情報の構築方法は不透明」とコメントしている。
夫婦で経営するタイ料理のお店
Appleマップの誤情報により相当数の顧客を失ったというのは、豪ブリズベンの北112キロに位置するサンシャインコーストにある都市マルーチードールのタイ料理レストラン「Pum’s Kitchen」です。
昨年の11月末から12月にかけて顧客行動に明らかな変化がみられたため、何が起こったのか調べたところ、どうやらAppleマップ上でレストランが間違った住所に表示されており、しかも「閉店」と記載されていることがわかったそうです。
といっても、夫婦のどちらもApple製品をいっさい使用しておらず、問題に気づくのにしばらくかかったそうです。原因がわかればすぐ問題解決といきたいところですが、Appleマップ上の情報を書き換えるのにかなり苦労したとのことです。
マップ情報の構築方法は不透明
サンシャインコースト大学の専門家に地元メディアが意見を求めたところ、「AppleはどのようにAppleマップの情報を構築しているのかを公開していない」とのことで、前述の夫婦と同じような誤情報の問題を抱える人は結構多いそうです。
「マップで情報を探すとき、一つのアプリだけでなく複数のアプリを試すと良いかもしれない」と、同専門家はコメントしています。
少し前まではGoogleが大きなシェアを占めていたマップですが、最近になってAppleマップの精度も向上してきています。今回のような事件は、裏を返せばAppleマップのユーザー数が飛躍的に増加していることを意味するとも言えます。
なお、AppleマップはApple製品上だけでなく、DuckDuckGoなどのブラウザでもデフォルトマップとして使用されているため、Web上で使用することが可能です。