AppleはiOS16、iPadOS16、及びmacOS Venturaで、ジャーナリスト、活動家、政治家など、国家支援型スパイウェアを開発している民間企業などによる高度なサイバー攻撃の標的になっている可能性のあるごく少数のユーザーに対し、高度なオプションの保護を提供するための新機能「ロックダウンモード」を導入しました。 iOS17及びwatchOS10では、ロックダウンモードが強化され、巧妙なサイバー攻撃に対するセキュリティが向上し、iPhoneでロックダウンモードを有効にすると、ペアリングしているApple Watchでもロックダウンモードが有効になるということです。 ■3行で分かる、この記事のポイント 1.iOS/iPadOS16及びmacOS Venturaで、ロックダウンモードが登場。 2.iOS17及びwatchOS10で、Apple Watchがロックダウンモードに対応。 3.ロックダウンモードが強化され、セキュリティが向上する。 Apple Watchがロックダウンモードに対応 新しい保護機能には、より安全なワイヤレス接続のデフォルト、メディアの取り扱い、メディア共有のデフォルト、サンドボックス化、およびネットワークセキュリティの最適化が含まれます。 Appleによるとロックダウンモードを有効にすると、デバイスの防御がさらに強固になり、アプリ、Webサイト、機能が厳しく制限されて、追加の保護を必要とするユーザーのために攻撃面が大幅に削減されるということです。 ローンチ時のロックダウンモードには、次のような保護機能が含まれていました。 メッセージアプリでは、画像を除くほとんどのメッセージの添付ファイルがブロックされ、リンクやリンクのプレビューなど、一部の機能は使えなくなります。 以前に電話をかけていない相手からのFaceTime通話の着信はブロックされます。 Appleサービスへの参加依頼が届いた場合、これまでにその依頼主にこちらから参加を依頼したことがなければ、その参加依頼はブロックされます。 Safariやその他のWebKitブラウザでは、ユーザーがロックダウンモードから信頼できるWebサイトを除外しない限り、ジャスト・イン・タイム(JIT)コンパイラによるJavaScriptコンパイルなど、一部の複雑なWeb技術やブラウジング機能が無効化されます。 共有アルバムは写真アプリから削除され、共有アルバムへの新規の参加依頼はブロックされます。 デバイスがロックされると、他のデバイスやアクセサリーとの有線接続がブロックされます。 構成プロファイルはインストールできません。ロックダウンモードが有効になっている間、デバイスはモバイルデバイス管理(MDM)に登録できません。