Apple(アップル)が自動運転技術の開発を進め、まるでTesla(テスラ)に対抗するかのような「Apple Car」をつくろうとしている…。そんなうわさが流れては消えを繰り返しています。
しかしこのほど米司法省は、Appleに勤務していたWeibao Wangというエンジニアが、自動運転車に関する機密情報をAppleから盗み出し、とある中国の企業へ売り渡していたと明らかにしました。
同男性は計60年におよぶ懲役刑に服するよう求められ、起訴されています。
技術を盗み出す目的でAppleに就職か
米司法省が公開した起訴状によれば、Weibao Wangなる男性は、2016年にAppleへ入社後、13万5000人にのぼる全社員のうち、わずか2,700人だけがアクセス可能なトップシークレットのデータベースへのアクセス権を取得。
2018年4月に行き先を告げずに辞職したものの、その後Appleが調査を進めたところ、在職中の2017年11月にデータベースから自動運転車に関連した数々の重要な機密データを持ち出していたことが判明しました。
当時カリフォルニア州在住だった同男性に対し家宅捜索が行なわれ、大量の機密データが保存されたコンピューターやストレージデバイスが発見されました。
しかしながら、その夜のうちに男性は中国の広州へ飛行機で逃れ、機密データは、とある自動運転車の開発を進める中国企業へと持ち込まれたそう。
元社員がAppleの開発技術を中国に盗み出したという事件は今回が初めてではありません。
Xiaolang Zhangという元社員が、Apple Carの売買にまつわる機密を中国へ流したとして、すでに有罪に。さらにJizhong Chenという元社員が、やはりApple Carの開発にエンジニアとして携わりつつ、機密データを中国へ手渡したとして起訴されています。
Apple Carについては、まだ公式にはなんの発表すらない段階。こうして次々と中国にリークされてしまうというのは、Appleにとってかなりの打撃のはず…。
2023-05-24 20:50:21