PCやスマートフォン、ゲーム機などを使用する上で欠かせないインターネット通信。特に手軽に大容量通信ができるWi-Fiは多くの人にとって身近になりました。家庭にWi-Fiルーターを設置している人も多いでしょう。
ただ、Wi-Fiルーターについてきちんと理解しているか、と言われると自信がないのが正直なところ。「どこに設置するのがよいのか」、「どれくらいで買い換えればよいのか」など、実はよく分かっていないことだらけです。
今回は自宅で使用しているルーターについての疑問について、Wi-Fiのプロであるファーウェイ・ジャパンの端末統括本部 マーケティング部 片山将・部長代理に回答してもらいました。
【Wi-Fiルーター】ずっと使い続けてもOK?
自宅で使用している家電にはそれぞれ買い替えサイクルがありますが、Wi-Fiルーターについてはあまり耳にしません。では、故障するまでずっと使い続けてもよいのでしょうか。
片山氏によると「これは正しくない」とのこと。外部の汚れや破損、熱やほこりによる内部の傷みなどが発生するため、「2~3年程度」で買い替えるのがよいそうです。
最新規格に対応するWi-Fiルーターを使っていても、契約している通信会社が提供する通信速度が遅ければ、そのメリットを享受することはできません。
ただ通信会社を変えなくても、その会社が提供しているサービスを見直せば、通信速度を改善することは可能です。
片山氏いわく、重要なのは「IPv6(IPoE)に対応しているサービスであること」。IPv6(IPoE対応であれば、専用通信ルートや通信方式を提供しているため、回線の混雑が発生しにくくなります。
「利用するサービスによって速度が異なる場合もあるので、口コミなどを参考に契約会社を選定すると安心です」(片山氏)
【Wi-Fiルーター】どれくらいの通信速度があれば快適?
適切な通信速度は用途によって変わってきます。片山氏によると「ゲーミングであればトライバンド&AX6600以上、動画視聴やテレワークであればAX3000以上のものが推奨されます」とのこと。
トライバンドとは周波数を同時に3つ利用できるということです。接続する回線を分けることで、通信が混雑しにくくなります。AXはWi-Fi 6のことで、AX6600は最大通信速度が6600Mbps以上、AX3000は最大通信速度が3000Mbps以上であることを指します。
【Wi-Fiルーター】通信速度を上げるための方法は?
Wi-Fiルーターは球体状に電波が発信されるため、できるだけ家の中心に近い場所にあるのが好ましいです。アンテナを搭載しているモデルであれば、利用する場所にアンテナを向けるだけでも速度の向上が見込めます。
片山氏がおすすめするのは「メッシュシステムの導入」です。メッシュシステムに対応するWi-Fiルーターはアクセスポイントが独立しておらず、複数台で家全体をカバーするので、家のどこにいても安定した通信速度で利用することができます。
【Wi-Fiルーター】購入時にチェックするべきポイントは?
最重要となるのが、「転送速度」と「周波数帯域」です。想定する用途を参考に、基準を満たしているか、しっかり確認するようにしましょう。また、ライフスタイルの変化も視野にメッシュシステムは必要か、今後拡張する余地を残しておくか、などを検討するとよいでしょう。
片山氏は「ワンタッチ接続」「管理やカバレッジ範囲を確認できるアプリ」「セキュリティ」などの機能も気にしておくべきポイントに挙げています。特にセキュリティは無料の場合と有料の場合があるので、事前にチェックしておきましょう。
2023-05-03 20:56:37