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アップル、ついに大型15インチMacBook Air発売か

これまでApple(アップル)のMacBook(マックブック)シリーズには、コンシューマー向けの大型ノートブックが欠けていた。旧来のインテル機の時代は、15インチや17インチの画面を持つマシンは、よりパワフルで高価なMacBook Proノートブックに限られていた。Appleシリコンを搭載することで、コンシューマー向けのノートパソコンだったMacBook Airが、インテルを搭載したPro機と同レベルの性能を提供するようになり、エントリーモデルのMacBook Airは、その価格帯で最もパワフルなノートパソコンの1つとなった。

しかし、Windows(ウィンドウズ)のノートブックでは豊富に見られる、コンシューマー向けの15インチノートブックという選択肢が欠けていたのだ。アップルは、このオプションをmacOSファンに提供することを頑なに避けてきた。より大きなディスプレイのノートブックがほしい場合には、はるかに高い金額を払ってMacBook Proノートブックに移行する必要があった。

それが今年、変わることになる。より大きなディスプレイが必要な人も、14インチと16インチのMacBook Proノートブックのことを忘れることができる。なぜならAppleがついに15インチのAirを準備しているから……。しかし、その仕様には気になる点がある。

大型のMacBook Airに搭載されるのは、素直に考えるなら次世代AppleシリコンチップのM3となる。新しいチップセットを搭載した新しいMacBook Airは、最新のテクノロジーを提供し、前世代のM1またはM2チップセットを使用している既存のAirユーザーにとっても魅力的なアップグレードとなるだろう。

だがそれが、今回の大型ノートパソコンに対するアップルの意図なのだろうか?

macOSアプリのサードパーティ開発者が受け取ったさまざまなログファイルから得られた最新の報告には、現在入手できない新しいノートブックが示されている。この「Mac 15.3」という呼び名は15インチのMacBook Airを示唆しているのだろう。ログにはいくつかの仕様も示されており、ディスプレイは14インチのMacBook Proと同じ解像度、8GBのRAMは既存のAirノートブックを踏襲、チップセットは8個のメインコアと10個のグラフィックコアを搭載している。

すべてがMacBook Airの大型化を予感させるものだが、コア数が気になるところだ。この8個/10個のコアミックスは、MacBook Airの既存モデルに採用されている現行のM2チップセットと対応している、つまりアップルはMacBook Air 15インチをまだ「現行品」であるとするためにM3チップセットの発売を延期するか、単純に1世代前のチップセットでこの新しいノートパソコンを発売する気なのかもしれない。

WWDCにおけるアップルの複合現実(MR、Mixed Reality)への取り組みの発表をめぐる誇大広告のレベルがばかげているほど大げさであることを考えると、このMR新製品ラインに関するメッセージを別の新製品ラインで薄めてはならないという議論がある。まさに15インチのMacBook Airがそのポジションに合致する。

数年前まで、アップルはiPhoneやiPhone Proの新機種に、最新のAクラスチップセットを搭載して発売していた。最近、下位のiPhoneは前世代のチップセットで出荷されているが、この選択がスペックの分離を進め、入門端末とPro端末の価格差も大きくなっている。また、アップルはM1 MacBook Airを在庫として保有することで、999ドル(税込13万4800円)のエントリー価格を維持しつつ、M2 MacBook Airを高価格で提供できている。

ティム・クック率いるアップルはここ数年、ハードウェアの世代をうまく組み合わせて、それぞれの価格帯でオプションのある段階的なポートフォリオを作りあげてきた。M2チップセットを搭載した大型のMacBook Airは、このパターンにうまく当てはまる。MacBook Proの1世代前に納まるMacBook Airもそのパターンに当てはまるだろう。

率直に言って、M2チップセットはすでに消費者に対してかなりの性能を提供しており、ほとんどのタスクに十分すぎるほど対応できる。さらにパワーが必要な場合、14インチもしは16インチのMacBook Proモデルを検討できる。

アップルが15インチのMacBook Airを提供することで、より大きなディスプレイが必要な人は、過剰なパワーと超高額のMacBook Proモデルのことをついに忘れることができる。M2チップセットだとしても、この大型のMacBook Airは、大きく遅れたとはいえ、Macのラインナップに加わり歓迎される存在となりそうだ。



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