iPhone15Proシリーズ用A17 Bionicを製造する見通しのTSMCの3nmプロセスにおいて、Snapdragon 8 Gen 3の製造も行われるとWccftechが伝えました。
Snapdragon 8 Gen 3の大半をTSMCが製造か
iPhone15 Proシリーズ用A17 Bionicは、TSMCの改良型3nmプロセスである「N3E」で2023年6月か7月から製造が開始される見通しです。
TSMCの3nmプロセスでの半導体製造委託を計画しているのはAppleだけではなく、Qualcommも同様とWccftechは述べています。
ただし、QualcommがSnapdragon 8 Gen 3の製造を委託するのはTSMCだけではなく、Samsungにも委託することで価格交渉を有利に進めようとしていますが、最終的にその大半をTSMCが獲得するとWccftechは予想しています。
3nmプロセスでの良品率改善に苦慮するSamsung
iPhone6sおよびiPhone6s Plusに搭載されたA9は、TSMCとSamsungにより製造されました。しかし、製造されたA9の素性が異なることから、A10以降はTSMCのみが製造しています。
3nmプロセスでの良品率は、先行するSamsungの3nm ゲート・オール・アラウンド(GAA)プロセスはわずか10%〜20%に留まっており、改善を目的に米Silicon Frontline Technologyと提携したと工商時報が報じていました。
一方、TSMCの3nmプロセスも試作段階では良品率が想定よりも低かったのが、露光工程を変更することで改善され、A16 Bionicを製造している4nmプロセス「N4」(改良型5nmプロセス)並に改善されているようです。