アップルは6月6日の開発者会議WWDCで、iPhoneの次期OSである「iOS 16」を発表した。しかし、このOSが利用可能な端末は、多くの人の予想よりも少ない数になりそうだ。
現状のソフトウェアのiOS 15は、iPhone 6s以降のすべての端末で利用可能だ。興味深いことに、それらはiOS 14を走らせていたのと全く同じグループの端末で、言い換えればアップルは3年間、どの古いiPhoneも切り捨ててこなかった。
アップルは、その中でも最も古い機種である2015年9月発売のiPhone 6sとiPhone 6s PlusをiOS 16の対応機種から除外すると多くの人が予想していたが、それ以外にも最新のOSにアップデートできなくなるiPhoneが3機種ある。
まず、挙げられるのが、2016年3月20日に発表された初代のiPhone SEで、これは6年以上前の機種なので、さほどの驚きではないのかもしれない。しかし、同じ年の9月発売のiPhone 7とiPhone 7 Plusも同様にサポートを失う予定だ。
これにより何百万人もの古い端末を持つユーザーが、新しいロック画面やその他のクールな新機能を備えたiOS 16にアクセスできなくなるのだ。
状況を整理すると、2017年9月発売のiPhone 8とiPhone 8 Plus以降のすべてのiPhoneは、新しいOSで動作することになる。それはつまり、iOS 16が正式リリースされる今年秋の時点で、5年以内にリリースされた全ての端末が対象ということになる。アンドロイド端末の場合、これほど長期間にわたるアップグレードを提供する機種は、ほとんど存在しない。
そして、アップルの今回の決定が、バランスを考慮した上でのものであることを指摘しておきたい。最新の機能の追加を優先するのであれば、端末のプロセッサのパワーが必要だが、長期的な互換性を優先するのであれば、古いプロセッサーでも動作するようにアップグレードを制限する必要がある。
今回、多くの機種がアップデートの対象から外れたということは、最新のOSがパワーを必要とするもので、それゆえ、かなり高度なものである可能性が高いということを明確に示している。
もちろん、対象から外れたすべての古いiPhoneも、突然使えなくなるわけではなく、今と変わらずに使い続けることが可能だ。ただし、今回の発表されたばかりの目を見張るようなアップデートは受けられない。
そして、最新のアップデートが可能にするいくつかの機能はとても素晴らしく、古いiPhoneを利用中のユーザーも、新しい端末が欲しくなるかもしれない。