イーロン・マスクは先週金曜日の5月13日に、ツイッターの買収手続きを一時保留すると宣言した。ツイッターの経営陣は以前から、同社のアカウントにボットや偽アカウントが占める比率が5%に満たないと述べているが、マスクはこの数字が本当であることが確認できるまでの間、「買収プロセスを停止する」と述べたのだ。
マスクはその後、「買収そのものにはまだコミットしている」とツイッターに投稿していた。
ツイッターのパラグ・アグラワルCEOは、これに対し、週明けの16日に「社内の試算によって直近の4半期の数値は5%以下であることが確認できている」とツイートした。しかし、この数値は公開されているデータと外部とはシェアできない内部のデータを基にしたもので、外部から分析を加えることは「残念ながら不可能だ」と述べた。
マスクは、アグラワルのこのツイートに対し、うんこの絵文字で返信した。
マスクが、ボットの問題にこだわり続ける理由は定かではない。彼は、買収から手を引くための口実を作ろうとしているのかもしれないし、買収価格を引き下げるつもりなのかもしれない。もしくは、ツイッターの経営陣を混乱させて楽しんでいるだけなのかもしれない。
マスクの発言は、ツイッターの株主をさらに不安にさせている。ツイッターの株価は16日に6.2%下落して38.18ドルをつけ、マスクがツイッター株の9%取得を開示した前日の4月1日の終値の39.31ドルを下回った。このような株価の下落は、マスクが440億ドル(約5.7兆円)での買収案を撤回しかねないという懸念の高まりを示している。