米Allstate Protection Plansは、第3世代iPhone SE 3につき落下耐久テストを行った結果を発表しました。少なくとも画面のガラスについては、上位機種のiPhone 13と耐久性に差はなかったと述べられています。
まず注意すべきは、第3世代iPhone SEには、iPhone 12とiPhone 13シリーズに採用されたセラミックシールドが搭載されていないことです。
アップルによればセラミックシールドとは「画面側のガラス表面にナノセラミック結晶を注入した」ものであり、iPhone 11世代に比べて落下に対する耐久性は4倍だと謳われていました。iPhone 12での発表当時、公式の謳い文句は「どんなスマートフォンのガラスよりも頑丈」でした。
そして第3世代iPhone SEも、アップルは「スマートフォンの中で最も頑丈なガラス」と紛らわしい言葉で宣伝しています。しかし、公式サイトにはセラミックシールドだとはひと言も書かれていません(iPhone 12およびiPhone 13では明記)。正式発表前にも、おそらくミスリードされたらしきリーク情報がありました。
ところがAllstate社が行った落下テストでは、第3世代iPhone SEは画面を下にして6フィート(約183cm)の高さから歩道に落とされても「わずかな擦り傷」だけで耐えており、耐久性の低下もなかったと述べられています。
同社がiPhone 12とiPhone 13を画面を下にして落としたときも、同じく微かな擦り傷が付いた程度だったそうです。また第3世代iPhone SEを横向きに落とした場合も、わずかな擦り傷が付いただけだったと報告されています。
さらに第3世代iPhone SE 3を背面を下にして落とすと、たった1回の落下でガラスにひびが入った一方で、iPhone 12と13は耐えられたそうです。もっとも、これらのモデルに全てには同じ(セラミックシールドではない)ガラスが使われているため、第3世代SEの背面割れは単に運が悪い、当たり所が良くなかった可能性もあると思われます。
しかしAllstateは、iPhone 13の角張った側面が、第3世代SEの丸みを帯びた角よりも保護性能が高いのではないか、と推測しています。
また同社は防水性能もテストしており、第3世代iPhone SEは1mの水深に30分間、何の問題もなく耐えることができたそうです(一時的に音声が小さくなったが、1時間後には自然に直った)。マンガなどでたまにみかける「スマートフォンをうっかり濡らして友達と連絡が取れなくなった」という展開は、最近の防水性能が改良されたiPhoneでは起こりにくいのかもしれません。