グーグルは、Androidの時期バージョンとなる「Android 13」の開発者向けプレビューの第2弾を公開した。
今回のリリースは、先週Android Open Source Project(AOSP)に移行したAndroid 12Lのfeature dropに続いて、2億5000万台以上の大きなスクリーンを搭載するAndroidデバイスをより活用するための改善や、日本語の入力・表示に関連する改善が含まれている。
Android 12Lのfeature dropがAOSPに
「Android 13」の開発者向けプレビュー第2弾の公開に先立ち、グーグルは、Android 12Lのfeature dropをAOSPに正式リリースした。今後、数週間のうちにサポートされる全てのPixelデバイスに提供される。
12Lでは、タブレットでのAndroidの使い勝手を12から更に改善し、ユーザーがアプリをドラッグ&ドロップするだけで分割画面モードにできるタスクバーや、ディスプレイの大きな端末向けの通知領域やロック画面の新レイアウト、アプリの互換モードの改善などが行われている。
Android 12Lは、2022年後半からサムスン電子、レノボ、マイクロソフトのタブレットや折りたたみスマートフォンで利用できる予定。グーグルでは、アプリ開発者に向けて、Android 12Lへの準備を促している。
アプリの通知は権限の許可が必要に
Android 13では、アプリから通知を送信するための権限として、新たに「POST_NOTIFICATIONS」が導入される。
Android 13向けのアプリは、通知を行う前に、ユーザーから通知に関する許可を得る必要がある。
アプリから権限の取り下げが可能に
アプリが以前付与された権限の取り下げることで、ユーザーのプライバシーを保護できるようにする新しいAPIが提供される。
これは、特定の機能を有効にするために必要だった権限が不要になったり、古いAndroidバージョンのパーミッションを保持したりすることがあるが、不要となった権限をアプリ側から取り下げることにより、ユーザーのプライバシーを保護しやすくなる。
日本語の折り返し処理を改善
TextViewsで表示される日本語の折り返し処理が、文節単位で行われるようになる。これにより、同ツールによって表示される日本語が読みやすくなる。
非ラテン文字の読みやすさを改善
日本語以外には、非ラテン文字(タミル語、ビルマ語、テルグ語、チベット語)の表示を改善する。文字が欠けるのを防ぎ、文字の配置を改善する。
グーグルでは、新しい行間隔を使用する場合には、変更により非ラテン語のUIに影響する可能性があるため、必ずテストを行うことを推奨している。
ひらがな→漢字の変換せずに漢字で検索可能に
日本語や中国語などでは、ひらがななどの発音文字を入力に使用することが多い。このため、地名やアプリ名の検索は、最初にひらがなで入力した後、キーボード上で正しい漢字に変換してから、漢字にした状態で検索を実行して、検索結果を得る必要があった。
Android 13のテキスト変換API(Text Conversion APIs)を使うと、ひらがなを入力するだけで、漢字の検索結果がリアルタイムに反映され、キーボード上で正しい漢字に変換したり、漢字にした状態で検索を実行する手順が不要となる。
Bluetooth LE Audioをサポート
Android 13では、Bluetooth LE Audioがサポートされる。LE Audioでは、自分のデバイスで再生中の音楽や映画などの音声を、近くにいる友人や家族と共有できる。
まもなくβ版を公開、今年後半にリリース予定
Android 13は現在、開発者向けのプレビューが公開されている。
今後のスケジュールは、3月下旬以降にβ版を公開した後、6月以降にPlatform Stability (仕様確定)、正式版のリリースは夏以降となる見込み。