MediaTekは、5G対応の高性能スマートフォン向けSoC「Dimensity 8100」および「Dimensity 8000」を発表した。
両製品ともに、同社のフラグシップで上位製品にもあたる「Dimensity 9000」の技術を取り入れたSoC。Dimensity 9000がTSMC N4(4nm)で製造されるのに対し、Dimensity 8000シリーズはTSMC N5(5nm)で製造される。
どちらもCortex-A78×4とCortex-A55×4によるオクタコア構成だが、Cortex-A78のクロックが異なり、Dimensity 8100では最大2.85GHz、Dimensity 8000では最大2.75GHzとなる。Cortex-A55については共通で最大2GHz。
GPUにはMali-G610 MC6を内蔵し、独自のHyperEngine 5.0と組み合わせることで、優れた電力効率と高いフレームレートを実現できるとする。加えて、LPDDR5メモリ(クアッドチャネル)やUFS 3.1、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3などもサポートする。
ISPにはImagiq 780を採用し、最大2億画素カメラや4K/60p HDR10+映像の撮影に対応。AIベースのノイズ抑制機能や暗所での手ぶれ補正機能、2つのカメラやレンズによる同時録画機能なども利用できる。
そのほか、最大120Hz/WQHD+(Dimensity 8100のみ)や最大168Hz/フルHD+表示、HDR10+ Adaptive、4K AV1デコードなどに対応するMiraVision 780を搭載。Dimensity 8100では前世代比最大2.75倍、Dimensity 8000では最大2.5倍のAI処理性能を実現するAPU 580も内蔵する。
同社ではあわせて6nmプロセスの5G対応SoC「Dimensity 1300」も発表。こちらはCortex-A78×4(3GHz×1、2.6GHz×3)とCortex-A55×4(2GHz)のオクタコア構成となる。
これら3製品を搭載するスマートフォンは、2022年第1四半期より市場に投入される見込み。