3Gサービスを提供するNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクのMNO3社では、契約数の減少や経営資源集中、周波数の有効活用などを理由に2022年以降から3Gサービスを順次終了させる。
3G端末はもちろん、4Gスマートフォンでも「3Gサービス終了日」以降から利用できなくなる場合がある。また、各社MNO回線を使用するMVNOでも、同様に3Gサービスが終了する。
本記事では、各社の3Gサービス終了日と対応方法についてまとめる。
各社の3Gサービス終了時期
NTTドコモ「FOMA」:2026年3月末
KDDI「CDMA 1X WIN」:2022年3月31日
ソフトバンク:2024年1月
NTTドコモ「FOMA」2026年3月に終了
NTTドコモが提供している3Gサービス「FOMA」とフィーチャーフォン向けの通信サービス「iモード」は、2026年3月31日にサービスを終了する。
FOMA向けの音声プランや各種データプラン、iモードの新規受付はすでに終了している。
なお、FOMAの完全停波に先立ち2022年1月以降から、2GHz帯と800MHz帯が利用できるエリアの一部を、順次800MHz帯のみに周波数を変更する。このため、変更される一部のエリアでは「FOMAプラスエリア非対応」端末での通話や通信ができなくなる。
KDDI「CDMA 1X WIN」2022年3月に終了
KDDIと沖縄セルラーが提供している3Gサービス「CDMA 1X WIN」は、2022年3月31日でサービスを終了する。
3Gサービス終了に伴い、4Gスマートフォンであっても高音質通話サービスの「au VoLTE」に非対応の機種や、UQ mobileの「VoLTE非対応SIMカード」のサービスは2022年4月1日以降、使用できなくなる。 たとえば、iPhoneではiPhone 5以降で4G通信に対応しているが、iPhone 5/5s/5cについてはVoLTE非対応となるため、利用できなくなる。
同社では、対象ユーザーの機種変更について、事務手数料を無料で取り扱うほか、一部対象機種と無償で交換している。
ソフトバンクは2024年1月に終了
ソフトバンクが提供している3Gサービスは、2024年1月下旬にサービスを終了する。
ボーダフォングローバルスタンダード(VGS)としての提供開始から、停波まで20年を超える長期サービスとなる。
ソフトバンクでは、「ソフトバンク」「ワイモバイル」の個人法人ユーザー向けに、利用できなくなる端末/料金プランを案内するほか、対象ユーザーに向け機種変更時の端末代金を割り引く「3G買い替えキャンペーン」を実施している。
停波以降も解約されない場合がある
各社3Gサービスの料金プランを契約するユーザーには、各社から4G/5G移行の案内がされているほか、停波後は3Gの料金プランは自動解約されるものがある。
一方で、4Gの料金プランを契約するユーザーや、MVNO回線を使用しているユーザーなど、停波しても自動解約されない場合がある。
また、4GスマートフォンであってもVoLTE非対応機種など、一部利用できない端末もあるため、サービス終了まで余裕があるうちに確認しておきたい。
4Gでも使えるフィーチャーフォン
各社では、4G通信に対応したフィーチャーフォンを発売している。
たとえば、ドコモからは2019年に「arrows ケータイ F-03L」が、auからは2021年に「かんたんケータイ KYF41」「GRATINA KYF42」「G'zOne TYPE-XX」などが、ソフトバンクからは2020年に「DIGNO ケータイ3」が発売された。
各社では、3Gからの移行ユーザーにあわせた料金プランを設定している。4G対応のフィーチャーフォンに乗り換えるのも、ひとつの手だ。