Windows 11では一部のアプリケーションが使用できず、エラーやブルースクリーンを引き起こす問題が発生しています。この原因は、レジストリキーに含まれる非ASCII文字にあることが明らかになりました。
Microsoftは一部のアプリケーションを利用しているユーザーに対してWindows 11へのアップグレードを取りやめるよう警告しています。問題について、Microsoftは「レジストリキーまたはサブキーに非ASCII文字を使用しているアプリとWindows 11の間で、互換性の問題が見つかりました」と説明しています。
問題のあるアプリケーションをWindows 11で開いた場合、アプリケーションを開くことができず、ブルースクリーンが発生したりその他のエラーや問題が発生したりする可能性もある、とMicrosoftは説明しています。さらに悪いことに、場合によっては非ASCII文字を含むレジストリキーを修復できない可能性もあるとのこと。
非ASCII文字がレジストリキーに含まれているアプリケーションが正常に起動できない問題は、Windowsの既知の問題やセキュリティについてまとめられているWindows Health Dashboardには記載されていませんが、Technical documentationには既知の問題として掲載されています。なお、「非ASCII文字がレジストリキーに含まれているアプリケーション」の代表例として、Microsoftはベトナム企業が開発したウェブブラウザ・Cốc Cốcを挙げています。
Windows 11との間で問題があるアプリケーションを利用するユーザーには、修正が利用できるようになるまで「Windows 11にアップグレードしない」ことが推奨されます。
これに加えて、Microsoftはシステムの不安定性やクラッシュにつながる可能性のあるハードウェアまたはソフトウェアの非互換性によって引き起こされる、以下の7つの既知の問題についても調査を進めているとアナウンスしています。
・Windows 10のタスクバーがWindows 11用に設計された新しいタスクバーにアップグレードされていない問題
・Windows 11のスタートメニューが開かない問題
・AMD製CPUで最大15%のパフォーマンス・ヒットが生じる問題
・「このPCはWindows 11を実行できません」という間違ったエラーが表示される問題
・Windows 11のファイルエクスプローラーがメモリを使いすぎてしまう問題
・Windows 11とOracle VM VirtualBoxの互換性の問題
・Intelの「Killer」およびDellの「SmartByte」でインターネットの通信速度が遅くなる問題
Microsoftは問題について調査中であるとしており、一部の問題については10月中にリリース予定のパッチで修正予定とのことです。
なお、Windows 11は2021年10月5日に正式リリースされており、公式アップグレードが順次提供されている段階。公式アップグレードが待てないという人向けに、Windows 11をすぐにインストールしたり、インストールメディアを作成したり、ISOをダウンロードしたりすることが可能な公式ページも公開されています。