パナソニックは2021年9月14日、ノイズキャンセリング機能を搭載し、Bluetooth用コーデックLDACをサポートする、Technics(テクニクス)ブランドの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」を発表、10月15日に発売します。価格はオープンですが、市場想定価格は2万9000円前後(税込み、以下同)。
Technics EAH-AZ60(Amazon)
音質に関わる内部構造としては、まずバイオセルロース振動板8mmダイナミックドライバーを搭載。ドライバーの後端に空間と調整通気孔を設け、ドライバーの空気の流れを精密にコントロールする、アコースティックコントロールチャンバーを採用。これにより、クリアな高域、力強い低域を再現できるとしています。
続く特徴は、ノイズキャンセリング機能の搭載です。もちろん今や当たり前ともいえる機能ですが、AZ60ではフィードフォワード(FF)とフィードバック(FB)の両方式を採用し、丸形イヤーピースと耳の設置面積をAZ70より約3割増やしたことで、密閉度を高めています。
外音取り込み機能も備え、イヤホンをつけていない時と同様に、周囲の音が聞こえるトランスペアレントモードや、音楽を一時停止して人の話声を聞き取りやすくするアテンションモードを切り替えることが可能です。
通話に欠かせないのが、FF・通話用の2つのマイクで、声とそれ以外の音を区別してノイズを抑えるビームフォーミング技術、風きり音が入り込む量を減らすメッシュ、そして空気の乱れを低減させるメッシュからマイクまでの空間。同社いわく騒がしい環境でも通話相手にクリアな音声が届くとのことです。
上記のような機能・性能を備えながら、IPX4相当の防滴仕様なのも特徴のひとつです。そのほか、2台の機器との同時接続、左右独立受信方式による安定接続の担保、Google Fast Pair 対応、Google アシスタント対応などが特徴として挙げられています。
再生時間はイヤホン単体で約7時間、充電ケース併用で最大約24時間。15分充電で約70分再生可能(いずれもノイズキャンセル有効、AAC再生の場合)。充電にかかる時間は約3.5時間。Bluetooth 5.2、コーデックは SBC と AAC に加え、LDACに対応。
まとめると、AZ60は2020年発売のEAH-AZ70W (3万3000円)よりも価格を抑え、LDACサポートやIPX4相当の防滴仕様など、機能・性能ともに進化を遂げた1台。そして流行のノイズキャンセリング機能にとどまらず、ペアリングのしやすさや“声の拾いやすさを重視した仕組み”など、昨今のテレワークを意識したような製品ともいえます。
なお、同社によれば、EAH-AZ60とEAH-AZ70Wは併売予定とのことですが、いま買うなら間違いなくAZ60がおすすめです──。