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5万円台に値下げして買いやすくなったGoogleの最新スマホ「Pixel 5a(5G)」の実力を徹底分析

最上位モデルとほぼ同じカメラ性能を持ちながら、価格をミドルレンジモデル並みに抑えたグーグルのPixel aシリーズは、そのコストパフォーマンスの高さから人気を博している。売れ行きの面では、Pixelシリーズ全体をけん引していると言っても過言ではない。日本では、大手キャリアも導入しており、売れ筋の端末に位置づけられている。中でもソフトバンクは、aシリーズの一部を独占提供するなどして、販売に注力している。

そんなaシリーズのPixelに、新たな1台が加わった。5Gに対応した「Pixel 5a(5G)」がそれだ。同モデルは、20年10月に発売されたPixel 5Gの廉価版という位置づけ。チップセットやカメラのスペック、防水性能、金属をサラッとした手触りに加工したボディはそのままに、グーグル直販の価格は5万1700円に抑えている。「Pixel 5」が7万4800円で販売されていた事実を踏まえると、価格が大幅に下がっていることがわかるはずだ。

日本版はおサイフケータイにも対応しており、普段使いにはちょうどいい端末と言えそうだ。そんなPixel 5a(5G)を、発売に先立ち試用することができた。その実力を、ひも解いていきたい。

Pixel 5の廉価版にあたるPixel 5a。ミドルレンジモデルながら、Pixel 5との共通点は多い

デザインはPixel 5そっくり、ただし画面サイズは大きめ

過去のaシリーズは、上位モデルとは異なり、素材にポリカーボネートが採用されてきた。カジュアルな雰囲気を出せるため、廉価モデルにはマッチした素材だった一方で、高級感は薄くなる。「Pixelの廉価モデル」として見れば納得できる仕様ではあるものの、世に出回っているミッドレンジモデルと比べると、チープさがある点は否めなかった。これに対し、Pixel 5a(5G)にはPixel 5と同じ金属が採用されている。

ボディには金属を採用。ただし、上から塗装が施されているため、見た目にはそれがわかりづらい

金属と言っても、その上から塗装が施されているため、見た目だけだとポリカーボネートのボディと区別がつきづらい。これは、生活に溶け込む優しい雰囲気を演出するためだが、わかりやすい高級感がない点は賛否両論ありそうだ。一方で、手に取ってみると、金属特有の硬質感があり、金属素材の質感は伝わる。その意味では、触覚に訴えかけるデザインを踏襲していると言える。金属やガラスの素材感を全面的に打ち出すスマホが多い中、アンチテーゼのようでおもしろいアプローチだ。

グーグルによると、金属を採用した理由は防水・防塵にあるという。確かに、従来のポリカーボネートを採用したaシリーズは、いずれも防水・防塵には非対応。ゲリラ豪雨の多い日本で使う際には、やや不安があったのも事実だ。また、日本に投入されるミドルレンジモデルの一部が防水・防塵対応を果たしている中、aシリーズのPixelが非対応なのは競争上マイナス点になる。これまでのポリシーを変え、Pixel 5a(5G)に金属を採用したのは正解だと感じた。

廉価モデルのaシリーズながら、防水・防塵に対応している

ミドルレンジモデルで生産数も限られているため、カラーはMostly Blackの1色に限定されている。カラーバリエーションが限られているのは、選ぶ楽しみがなく残念だが、スマホはケースをつけることである程度“きせかえ”に近い形で印象を変えることができる。Pixel 5a(5G)の場合、純正ケースが4色販売されているため、色に満足できない場合は、こうしたアクセサリーを使うといいだろう。

カラーバリエーションは1色のみだが、ケースをつけることで着せ替えを楽しめる

ただし、ケースをつけるとそのぶんだけボディは大きくなる。Pixel 5a(5G)はディスプレイサイズが6.34インチとPixel 5の6インチより大きいため、ありていに言うと少々持ちづらい。筆者は比較的手が大きく、大画面端末も片手で操作することが多いが、それでもケースをつけた状態だと大きいと感じた。手になじむコンパクトモデルをほしい人は、独占販売しているソフトバンクの店頭などでサイズ感を確認しておいた方がいいだろう。逆にディスプレイサイズが大きいぶん、映像に迫力は出るのは持ちやすさとのトレードオフと言える。

元々のディスプレイサイズが6.34インチと大きめのため、ケースをつけるとさらに持ちづらくなってしまう

カメラの画質はPixel 5譲りで、夜景撮影も難なくこなせる

Pixelと言えば、やはりAIを駆使したカメラが売りだ。Pixel 5a(5G)にも、その特徴はしっかり受け継がれている。背面のカメラはデュアルカメラで、標準カメラはデュアルピクセルセンサーで1220万画素、超広角カメラは1600万画素だ。1220万画素の標準カメラには、光学式および電子式の手ブレ補正も搭載されている。他社のハイエンドモデルのような望遠カメラには非対応だが、AIで画質を補正する超解像ズームに対応しており、3〜4倍程度のズームであれば劣化が非常に少ない印象だ。最大倍率の7倍まで拡大しても、等倍なら十分使える写真が撮れる。



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