シェフラーが高性能EV向けに新開発した800ボルトパワーエレクトロニクスシステム
シェフラー(Schaeffler)は、ドイツで9月に開催されるIAAモビリティ2021において、EVの航続を延ばす新技術を初公開する。8月13日、シェフラーが発表した。
シェフラーはIAAモビリティ2021において、高性能EV向けに新開発した800ボルトパワーエレクトロニクスシステムを初公開する予定だ。このソリューションは、最大330kWの連続出力と、最大500kWのピーク出力を可能にする。また、1リットルあたり最大70kWの出力密度を実現したことで、ハウジングの寸法が小さくなり、車載化を容易にしているという。
このパワーエレクトロニクスは、モーターと並んでパワートレインの効率化に大きく貢献する、と自負する。シェフラーは、800ボルトの車載電源に、最新のSiCワイドバンドギャップ技術を採用する。これにより、従来のシリコンIGBT技術と比べて、電力損失が削減され、特定の負荷範囲では99%以上の効率化を実現し、EVの航続を大幅に伸ばすことができるという。
さらに、800ボルトの電圧クラスにおける充電速度は、これまで広く使用されてきた400ボルト電圧クラスよりも速くなる。モーター制御には自社製のソリューションを採用しており、各種モジュレーションプロセスや可変スイッチング周波数を実現した、としている。