●Windows 10搭載PCを買ったら最初にやっておきたいこと【Macユーザ編】
Windows 10搭載PCを買ったら最初にやっておきたいこと【基本編】
イラッとするWindows 10
ビジネスでPCを使う上では、Windows 10が要求されることが多い。Macでもある程度代替できるが、一部のアプリケーションやサービスを使うためにWindows 10が求められることがあるのだ。こうした用途のためだけにWindows 10搭載パソコンを買うこともあり、Macユーザーの中にはせっかく手に入れたパソコンをほとんど使わなくなってしまう方も多い。一体、それはなぜなのか。
WindowsとMacを行ったり来たりしながらの作業はある程度は慣れで何とかなる。しかし、慣れのレベルを通り越し、越えがたい壁も存在する。たびたび発生するこのイラッとする感情に耐えることができずに、購入した当初は使っていたWindows 10を、そのうち使わなくなってしまうのだ。
最大の問題点はショートカットキーだ。
Windowsは「Ctrl」、Macは「⌘」がショートカットキーで重要なポジションにある。そしてこの2つのキーに割り当てられるショートカットキーは似ている。Windowsでは「Ctrl」を、Macでは「⌘」を押してショートカットキーを使えば、結構似たことができる。これは幸いなところだ。
しかし、キーのある場所が違うのだ。Macの「⌘」がある場所はWindowsでは「Win」キーだ。Macの「⌘」を使っている手と同じ形でWindowsで作業をすると「Win」を押すことになり、まったく異なるショートカットが機能する。
例えば、MacのWebブラウザでは「⌘」+「L」がWebブラウザのアドレスバーへフォーカスを移すショートカットキーになっていることが多い。Windowsではその機能は「Ctrl」+「L」に割り当てられている。しかし、Macの指の感覚でこれを押すと、Windowsでは「Win」+「L」を押すことになる。Windowsで「Win」+「L」はパソコンの画面をロックするショートカットキーだ。
つまり、Windowsの操作中にWebブラウザのアドレスバーへフォーカスを移そうとして「⌘」+「L」を押すと、実際には「Win」+「L」が押され、画面がロックされる。Webブラウザで次のアクションに移ろうとしているタイミングで画面がロックされた時のイラッとする感じといったらない。
しばらくWindowsで作業していれば、頭と手が「Ctrl」になっていくので、そのうち「Ctrl」キーベースのショートカットキーを使えるようになる。そこで、Macにもどって作業すると「Ctrl」キー脳のまま作業をするので、今度はMacのショートカットキーが使えないのだ。しばらく作業して「⌘脳」へ引き戻す必要がある。
いろいろ試してみたのだが、「Ctrl脳」と「⌘脳」の自動切り替えはかなり難しい。ショートカットキーは頭で考えて打つというよりも、覚えた体が自動的に打つところがある。使っているOSを変えても、どうしても手は慣れたショートカットキーの「形」を作ってしまうのだ。この壁は簡単には越えられない。
Windows 10と仲良くなる
しかし、そうも言っていられない状況になった。
AppleがプロセッサをIntelからApple M1へ変えると発表したからだ。これまでは、Macの仮想環境でWindows 10を使うのであれば、先のショートカットキー問題はある程度解決できた。仮想環境がキーの入れ替えを行ってくれるからだ。要するに、これまではMacの感覚で仮想環境の中のWindows 10を使うことができたのだ。
だが、今後の状況はそうも言ってられない。AppleはMacのプロセッサをIntelからM1へ変えていく。これからはMacもiPhoneもiPadも同じM1プロセッサになりそうだ。そして、Macでいままで使えてきた仮想環境はM1 Macでは使えなくなる(参考「VMware「現状M1 MacでIntel版Winサポートしない」、仮想環境どうすべき?」)。M1プロセッサの下でも仮想環境でWindows 10を使えばよいと考えていたユーザーには衝撃の発表だ。もう仮想環境という甘い汁は吸えないのである。
そうなると、Windows 10搭載パソコンを持っておく必要がある。AppleがIntelプロセッサを使わないとなると、Intelプロセッサを使うオペレーティングシステムを仮想環境で実行するためにも、Windows 10搭載パソコンが欲しくなる。これからはWindows 10搭載パソコンと仲良くしなければならないのだ。
しかし、「Ctrl脳」と「⌘脳」の共存や切り替えは難しい。
いろいろ試行錯誤を続けてみた結果、Windows 10とMacの共存を実現するには、ショートカットキー・マウス・タッチパッドの動きを『Windowsへ寄せる』ないしは『Macへ寄せる』方法が現実的という感じがしている。主に使っている環境のほうへ寄せることで、あの「イラッと」するタイミングを回避できることがわかった。
本稿では、Macユーザーを対象に、新しく購入したWindows 10パソコンを『Macへ寄せる』方法を紹介する。「Ctrl脳」と「⌘脳」の切り替えが自由自在という方は本記事の説明は不要だ。そのままネイティブ操作を使いこなしてもらえればと思う。もし「Ctrl脳」と「⌘脳」の切り替えに苦慮しているなら、本稿の設定を参考に試行錯誤してもらえればと思う。
なお、購入したばかりのWindows 10パソコンを使っているのであれば、作業をはじめるまえに「Windows 10搭載PCを買ったら最初にやっておきたいこと【基本編】」などを参考に、見通しのよい状態に整えおくことをお薦めしておきたい。
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WindowsのキーボードをMacへ寄せる
イライラの最大の原因であるキーボードをMacへ寄せる。まず、Macの日本語キーボードは次のようになっている。赤が「Ctrl」キー、青が「⌘」キー、緑が「Option」キーだ。Windows 10のキーボードで、「Ctrl」「Alt」「Win」をこれと同じ場所に配置できればベストだ。
Windows 10パソコンのキーボードの例を次に掲載しておく(Dell XPS 13 9305)。「⌘」に対応するのは「Win」で、「Option」に対応するのは「Alt」だ。
外部接続キーボードの例としてHappy Hacking Keyboard Professional2 Type-S (以降、HHK)の例も取り上げておく。
Macをお使いの方ならわかると思うが、左手のみでショートカットキーを使う場合、Macでは「⌘」を左の親指で押しつつ、ほかの指でショートカットキーを押すといったような動きをする。親指の先が中指の付け根の下に位置するようなポジションになるので左親指が窮屈でしょうがないのだが、こうなっているので仕方がない。この特徴的な手の形を使うためすでにこの「手の形」が身についてしまっており、Windows 10パソコンも同じ位置に「Win」キーがあり同じ形を作れないと使いにくいのだ。具体的にはスペースバーの左横に「Win」がほしい。そして「Ctrl」は「A」の左。この2つは外すことができない。「Option」キーは「Win」の左にあれば理想的だ。
このロジックをそのまま当てはめてキーの入れ替えをやったとしよう。具体的にはDell XPS 13 9305のキーを次のように変更する。
「Alt(左)」→「Win」
「Win(左)」→「Alt」
「Caps Lock」→「Ctrl」
Dell XPS 13 9305のキーボードだけを使うならこれでよい。しかし、これにHHKを接続して使うと、上記入れ替えの結果スペースの左が「Alt」になり、「Alt」の左が「Win」になる。これでは使い物にならない。また、「Win」キーを別のキーに当てると、印字されているのと別のキーが「Win」キーになるので、キーボードを目視しながら使うときに脳が混乱する。「Win」キーの印字は強すぎるのだ。別のキーに割り当てて使っていても、目視すると印字の方に脳が持っていかれてしまう。
ここに一般的な答えというのは見出しにくく、自分が使うデバイスに合わせて落とし所をつけるという作業になる。ここでは、Mac、XPS 13、HHKの3つのデバイスからの落とし所ということで、Windows 10のキーを次のように変更する例を示す。
「Alt(左)」→「Win」
「Caps Lock」→「Ctrl」
このような置き換えを行うと、「Dell XPS 13 9305」と「HHK」は次のようになる。
手をMacの「⌘脳」の形にしても、これならXPS 13でもHHKでも同じ形で利用できる。HHKの「Alt」を「Win」に変える必要はないのだが、XPSの「Alt」を「Win」に変えたことでこうなってしまう。これはもうしょうがない。左の「Alt」が潰れてしまったわけだが、ここでは「Option」と「Alt」は妥協した。著者の場合このキーはあまり使わないので妥協し、「Win」キーがMacの「⌘」を押す手の形で押せることを優先した。このあたりは人によるので、自分が優先するキーや手の形をベースにどのキーをどれに置き換えるか検討してもらえればと思う。
キーボード:「Caps Lock」→「Ctrl」
まずは「Caps Lock」を「Ctrl」へリマップする方法を検討する。
Windows 10でキーボードの入れ替えを行う方法はいくつかあり、現在は「PowerToys」を使うのが簡単だ。しかし、である。Windows 10で仮想環境を使いこなすということになると、PowerToysを使ったキーのリマップは問題になるのだ。ホストはPowerToysのリマップがうまくいくのだが、仮想環境のキーがうまく動かなくなるのだ。これでは困るのである。
そこで、ちょっとでも仮想環境でキーの不具合が生じないように、「Caps Lock」を「Ctrl」にリマップする方法にMicrosoftが提供しているCtrl2Capを使う方法を取り上げる。Ctrl2Capは「Caps Lock」を「Ctrl」にリマップする専用のコマンドで、PowerToysを使う場合に発生する問題が発生しないのだ。他のキーも同じように入れ替えられるとよいのだが、提供されているのは「Caps Lock」を「Ctrl」にリマップする機能だけだ。
Ctrl2Capは「Ctrl2cap - Windows Sysinternals | Microsoft Docs」からダウンロードする。
ダウンロードしたZIPファイルを展開して、中に入っているctrl2cap.exeコマンドを次のように実行する。
ctrl2cap.exeを実行:「Caps Lock」を「Ctrl」へリマップ
.\ctrl2cap.exe /install
ここで一旦システムを再起動する。再起動後は「Caps Lock」が「Ctrl」へ入れ替わっていると思う。
この機能を無効化するには同じコマンドを次のように実行してから、システムを再起動する。
ctrl2cap.exeを実行:「Ctrl」を「Caps Lock」へリマップ
.\ctrl2cap.exe /uninstall
数年使ってから設定を元に戻したくなってもこれを行ったことを忘れていると思うので、どこかにメモしておくなどして、「Caps Lock」→「Ctrl」と「Ctrl」→「Caps Lock」を自在に入れ替えできるようにしておこう。
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キーボード:ショートカットキー入れ替え
残りのキーの入れ替えにはMicrosoftの提供しているPowerToysを使う。いずれPowerToysはMicrosoft Storeからインストールできるようになると思うが、本稿執筆時点では「Releases · microsoft/PowerToys」からダウンロードしてインストールするか、Winget経由でインストールする。起動すると次のようなアプリケーションが起動してくる。
まず「全般」を選択して、「常に管理者として実行する」と「起動時に実行する」を「オン」にする。「管理者として再起動」ボタンが有効になっているなら、ボタンを押して一旦PowerToysを再起動する。
次に、「Keyboard Manager」でキーのリマップを行う。「キーの再マップ」がキー単体を別の単体キーに置き換える機能、「ショートカットの再マップ」がショートカットキーを別のショートカットキーに置き換える機能となる。
「キーの再マップ」は仮想環境でうまく機能しないので必要最小限にするか、可能であれば使わないほうがよい。できるだけ「ショートカットの再マップ」の方でキーを割り当てることが仮想環境を使う場合のポイントだ。仮想環境を使わないなら「キーの再マップ」でもよい。
キーのリマップを追加したあとのスクリーンショットが次のような感じだ。
ここでは次のような設定を追加してある。このあたりは自分で設計したキーの入れ替えに合わせて変更してもらえればと思う。
Macでよく使うショートカットキーを書き出し、それをWindows 10で実現するショートカットキーを調べ、そのショートカットキーへリマップするのがポイントだ。うまくいけば普段使っているショートカットキーをすべて綺麗にWindows 10へ対応させることができる。もしそれがうまくいったのなら幸運と言っていい。かなりストレスフリーにショートカットキーを使っていくことができる。
キーボード:「Win」+「L」問題の回避
この方法では回避できない問題にWindowsの「Win」+「L」がある。このショートカットキーは画面をロックするもので優先度が高い。PowerToysや同様の仕組みを使っているアプリケーションでは「Win」+「L」をほかのキーへリマップすることはできない。とても強力なショートカットキーなのだ。
「Win」+「L」を他のキーへリマップする方法はないわけではないのだが、Microsoftが提供している方法ではないので、いつ機能しなくなるかわからない。今後のバージョンアップで使えなくなるリスクなどを考えると、「Win」+「L」は不可避なものだとして、この部分はMac側で妥協する方がリスクが低いように思う。
落とし所としては、Macで「⌘」+「L」のショートカットキーを「Ctrl」+「L」へ変更することだ。こうすれば、MacでもWindowsでも「Ctrl」+「L」でWebブラウザの操作中にフォーカスをアドレスバーへ移すことができる。身につけて損のない移行だ。
Macでシステム環境設定を起動し、「キーボード」→「ショートカット」→「アプリケーション」を選択し、「+」を押す。起動してくるダイアログで「場所を開く…」というアクションに対して「Ctrl」+「L」を割り当てる。
ここではGoogle ChromeとSafariに対して「Ctrl」+「L」でフォーカスをアドレスバーへ移動するように設定した。
ここで指定するアクションはアプリケーションのメニューに掲載されているラベルそのものだ。ほかにも「⌘」+「L」を使うアプリケーションがあれば、それを「Ctrl」+「L」などほかのショートカットキーへ割り当ててみよう。これでショートカットキーに関する多数のイラッとが解消できるんじゃないかと思う。
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タッチパッドをトラックパッドへ寄せる
Windows 10のタッチパッドとMacのトラックパッドの動きを完全に同じにすることはできないが、ある程度似せることはできる。ハマりやすいポイントとしてはタッチパッドの左タップだ。Windows 10ではタッチパッドの下部が左押しと右押しとに分かれている。Macではタップの場所に違いはない。このため、Macの要領でタッチパッドを使うと、右タップではなく左タップ相当になっており、タップしてもタップしてもまるでタップしたことにならないというイライラを経験することになる。
これは次のように設定を変更することでMacへ寄せることができる。設定アプリケーションから「デバイス」→「タッチパッド」を選択し、「右クリックするにはタッチパッドの右下を押します」のチェックを外せばよい。Macユーザーはこの設定にしておくとMacと似た感覚でタッチパッドを使用できるようになる。
設定ではどうにもならないのは、3本指のタップ&ドラッグでのウィンドウ移動だ。Macでは3本指でウィンドウを移動させることができる。これはトラックパッドを使っていると便利な機能なのだが、Windowsではこの動きを再現できない。Windowsではダブルタップしてからのドラッグでウィンドウを移動させることができる。こちらの動きはMacでもできる。
Macでは3本指で、Windowsではダブルタップからのドラッグでウィンドウを移動させるといったように分けるか、Mac側の操作を3本指からWindowsスタイルへ変えると相互利用時のイラッと感が少なくて済む。Mac側の動作の変更はシステム環境設定で「アクセシビリティ」→「ポインタコントロール」→「トラックパッドオプション」→「ドラッグを有効にする」から選択できる。
「ドラッグロックあり」がWindowsスタイルと同じだ。「3本指のドラッグ」で3本指によるウィンドウ移動となる。
マウスをマジックマウスへ寄せる
外部マウスを使う場合、ホイールマウスのスクロール方向が問題になる。Macのホイールマウスは、iPhoneやiPadで画面をスクロールするのと同じ方向だ。これはWindows 10のデフォルトの方向と逆だ。動きの方向が逆だとイラッとするので、揃えるとよい。
マウスメーカーが提供している設定アプリケーションによっては、ホイールの動きの方向を逆にできるものがある。設定があるならこれが一番手っ取り早い。
そうでない場合は、多少込み入った設定を行う必要がある。まず、設定アプリケーションから「デバイス」→「マウス」→「そのほかのマウスオプション」を選択して「マウスのプロパティ」を起動する。
「ハードウェア」タブを選択して使っている外部マウスを選択して「プロパティ」を選択する。「詳細」タブを選択したらプロパティを「ハードウェアID」へ変更する。
ハードウェアIDの値をメモしておく。
レジストリエディタを起動し「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\HID\」を開く。
ここからはしらみつぶしにいく。「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\HID\」以下でマウスのハードウェアIDと同じ項目の「Device Parameters」を開き、「FlipFlopWheel」が存在するものを片っ端から開いていく。ここでは次の4つが該当していた。
上から順にFlipFlopWheelの値を0から1へ変更し、保存したら、システムを再起動する。ホイールの動きが逆になっていなかったら設定を戻し、次の「FlipFlopWheel」に対して同じことを行う。
「FlipFlopWheel」をすべて0から1に変更してからシステムを再起動してもよいが、なるべくデフォルトの状態にしておきたいなら、1つ1つ試して、該当する部分だけを変更しておこう。
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Windows-Mac間テキスト共有(ユニバーサルクリップボードもどき)
Mac、iPhone、iPadは同じApple IDでサインインしていれば「ユニバーサルクリップボード」という機能が動作する。コピーしたテキストをほかのデバイスで貼り付けることができるのだ。この機能はとても便利で、ここにWindows 10が入ってくると、MacからWindows 10にテキストを持っていくことが簡単に行えないことにイラッと感を禁じえない。
こればかりは仕方ないのだが、ここではGoogle Driveなどを使ってテキストを共有することで問題を回避してみよう。次のように同じドキュメントをWindows 10とMacから開けるようにしておく。ブックマークでも検索エンジン登録でもよいので、アクセスできるようにしておく。この方法は結構役に立つので一度試してもらえればと思う。
サービスは特にGoogle Driveである必要はない。同じことができればどのサービスを使ってもよいと思う。
Windows-Mac間ファイル共有(ユニバーサルクリップボードもどき)
Appleのユニバーサルクリップボードではファイルも貼り付けができる。すごく便利な機能だ。いろいろ試してみたが、WindowsのクラウドストレージであるOneDriveを使ってWindows 10とMacでファイル共有する方法が無難だと思う。
Windows 10側はもうOneDriveは使えるようにしてあると思うので、Mac側にOneDriveの設定を追加する。App StoreからOneDriveをインストールしてアカウンを設定すればよい。
クラウドストレージはiCloudストレージでもGoogleドライブストレージでもそれ以外のストレージでも構わない。Windows 10からもMacからもすぐに使える状態で利用できるならそれで問題ないと思う。
日本語入力 ユーザー辞書を移行
日本語入力で登録した文字が出てこないというのもイラッとするポイントだ。Macで使っていた日本語入力システムの辞書データをテキストデータとしてエクスポートし、Windows 10の日本語IMEにインポートするなどしておくとよい。すべてのデータがインポートできるとは限らないが、イラッと感が減ると思う。
ポイントはテキストにエクスポートした辞書データを、Windows 10でいったんメモ帳で開くなどしてから、文字コード「ANSI」で保存することだ。
あとは日本語IMEへ取り込めばよい。タスクバーからメニューを開いて「単語の追加」→「ユーザー辞書ツール」→「ツール」→「テキストファイルから登録」で単語登録だ。うまく行けばかなりの高割合で辞書へ登録できると思う。
登録されなかった単語は手動で登録しておこう。
Windows 10もMacも使っていこう
WindowsとMacを併用するにはある程度の努力が必要だ。さらに、ある程度は慣れの問題でもあり、慣れてしまえばどちらも使いこなせるようになる。しかし、ショートカットキーのイラッと感は耐え難いものがあり、これが嫌でMacユーザーはWindows 10を使わなくなってしまうことがある。
しかし、それはもったいないことだ。Windows 10にはWindows 10の良さがあり、ショートカットキーのイラ立ちでこれを失ってしまうのはあまりにも惜しい。ここで取り上げた方法を使うと、イラッと感をある程度低減できるはずだ。Windows 10も使いこなし、Macも使いこなす。どちらも優れた製品だ。ぜひともイラッと感を減らして、どちらも活用してもらえればと思う。