よく知られているように、Appleは、AIを活用してユーザーのプロダクトエクスペリエンスを向上させ、製品の水準を高めています。
つい先日も、さまざまな優れた機能が発表されました。そのなかのひとつが「Intelligence」です。iOSユーザーの生活をもっと便利で自然なものにするための、機械学習の画期的な活用法です。
そして、このIntelligenceにフィーチャーされているツールのひとつが、「Live Text」です。Live Textとは、いったいどのようなツールなのでしょう?
Appleユーザーに、どんなメリットをもたらしてくれるのでしょう?
それでは、さっそく見ていきましょう。
テキスト検出とコピー
Live Textは、Appleの各OSにまもなく登場する機能で、機械学習を使って画像内のテキストを検出します。対象となるのは、フォトライブラリ、Quick Lookの画像、「カメラ」アプリで撮られた写真、さらにはウェブ上にある画像です。
この機能を使えば、認識された画像内テキストを、普通のテキストのように操作できます。画像内のテキストをドラッグ&コピーするだけで、どこにでもペーストできます。
ローンチ時にLive Textでサポートされるのは、英語、フランス語、簡体字・繁体字中国語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語の7言語です。iPhoneやiPad、MacといったAppleのエコシステム全体で使えますよ。
Live Textは、単にテキストをコピーするだけではありません。ウェブサイト、電話番号、住所、トラッキングナンバーなど、さまざまなものを認識できます。
この機能を使えば、サイトなどを調べて情報を集めたり、リンクをタップして電話をかけたり、サイトに飛んだりすることもできます。
ビジュアル検索
Live Textを使えば、本やアート、動物、植物、ランドマークといった、さまざまな場面やものについてビジュアル検索を行い、情報を調べることもできます。
よく見かける動物や植物について知るために、わざわざサードパーティアプリをダウンロードしなくてもよくなるかもしれません。さらに、キーワードをググる回数も減るかもしれません。
Live Textなら、スナップ写真を撮るだけで、ほしい情報が手に入ります。
Live Textのいろいろな使い方
写真機能を、写真撮影のためだけに使っていた時代は終わりました。いまでは多くの人が、必要な情報をさっと書き留める代わりに、現実世界の写真を撮ったり、仮想世界をスクリーンショットで撮影したりするようになりました。
メモやレシピ、住所、引用、電話番号など、何でもスクリーンショットで記録しておくタイプの人。そして、そのせいでフォトライブラリがスクリーンショットだらけになってしまっている人。
そんな人は、この機能を使えば、毎日の生活がぐんと楽になるでしょう。
やり方は簡単です。
スクリーンショットをテキストに変換して、専用の場所(「メモ」アプリなど)へ移すか、友だちや家族に「メッセージ」または「メール」でさっと転送しましょう。
このほうがずっと便利なだけではありません。散らかった「写真」アプリの整理も簡単になります。
大学生なら、講義中に板書を撮影すれば、ノートを取る時間を節約できます。その分、先生の話に耳を傾けられますね。社会人なら、ホワイトボードを撮影するだけで、ブレインストーミングのポイントを記録することができます。
情報収集の新しいかたち
Live Textは、単なる「情報収集のためのちょっと変わった手段」ではありません。iPhoneのカメラをより多機能なツールに変え、効率と生産性を高めてくれる機能なのです。
2021-07-01 18:57:30