Microsoftが「Project xCloud」という名称でテストを続けてきたクラウドストリーミングでXboxのゲームをプレイできるサービスが、2021年4月20日にサービス名称を「Xbox Cloud Gaming」に改め、ブラウザ版のベータテストをスタートしていました。このベータテストが2021年6月28日に終了し、Windows 10を搭載したPCおよびApple端末を持っているすべてのXbox Game Pass Ultimateユーザーが、ウェブブラウザからサービスを利用可能となっています。
Microsoftは、Xbox Cloud Gamingをブラウザから利用するためのベータテストを展開してきた世界の22の国と地域で、同サービスを正式リリースすると発表しました。これにより、ベータテストに参加していなくてもXbox Game Pass Ultimateユーザーなら誰でもPCまたはモバイル端末のMicrosoft Edge、Chrome、Safariといったウェブブラウザからサービスにアクセスすることで、Xbox Game Passライブラリにある数百種類のゲームをストリーミングでプレイすることが可能となります。
なぜウェブブラウザ経由でXbox Cloud Gamingを利用しなければいけないかというと、Appleは「クラウドゲームサービスはApp Storeのガイドラインに違反しているためiOSでは動作しない」と発表したためです。これにより、Microsoftは専用アプリではなくブラウザ上から利用するサービスとして、Xbox Cloud Gamingを提供せざるを得なくなったというわけ。
AppleがProject xCloudやStadiaといったクラウドゲームサービスはApp Storeのガイドラインに違反しているためiOSでは動作しないと発表 - GIGAZINE
ブラウザ経由でXbox Cloud Gamingが利用できるようになったことに合わせて、Microsoftは同サービスの全体的なエクスペリエンスが大幅に改善されたこともアピールしています。具体的には、世界中に存在するMicrosoftのデータセンターを高速かつ強力なハードウェアにアップグレードし、読み込み時間の短縮・フレームレートの向上・Xbox Series Xタイトルへの対応などを果たしたそうです。
また、ユーザーがどのような端末を使用していても最小限の遅延と最高品質の体験が保証できるように、「解像度1080p」「フレームレートは最大60fps」でゲームをストリーミングしているとMicrosoftは説明しています。
MicrosoftはXbox Cloud Gamingというサービスにおいて、すべてのゲーマーに等しくサービスを提供可能になった今回のタイミングについて、「我々の目標における重要なマイルストーンであり、皆さんがXbox Cloud Gamingでゲームをプレイし始めることが待ちきれません」と語っています。
なお、記事作成時点では日本はXbox Cloud Gamingのサービス対象地域から外れているため、サービスページにアクセスしても「関心をお持ちいただきまして、誠に有難うございます」と表示されます。