ソニーは、カメラユーザー向けのポータブルSSD「SL-M」シリーズを6月19日に発売する。最大転送速度1,000MB/sを実現するほか、IP67防塵・防水仕様で、6,000kgfというプレス強度や3mの落下耐性といった高い堅牢性も特徴。容量は2TB/1TB/500GBの3種類で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は500GBモデルが25,300円前後など。
ソニー、頑丈なタフ仕様CFexpress Type Bカードを2020年1月下旬発売
ポータブルSSD「SL-M」シリーズの店頭予想価格
2TBモデル:72,600円前後
1TBモデル:40,700円前後
500GBモデル:25,300円前後
ソニーはこれまで、カメラユーザー向けのワークフローソリューションを提案するというコンセプトで、撮影時に必須の高速・大容量SDカードやCFexpressカードなどを商品化してきた。今回のポータブルSSD「SL-M」シリーズは、撮影後の編集・処理・保存といった用途における活用を見込んでいる。
書き込み速度と読み出し速度は、USB 3.2 Gen2の対応機器と接続した場合はいずれも最大1,000MB/sを実現。独自仕様のコントローラーにより、複数回データを書き込んでもスピード低下を防ぎ、高速性能を維持できるのも特徴だ。ソニーによると、1GBのファイル500個をexFATでフォーマットしたポータブルSSDに連続で書き込んだ場合(平均10回)、海外仕様の従来品では13%のスピード低下が見られたが、SL-Mシリーズで同様のテストを行っても、大きな速度低下は起こらなかったとのこと。
本体サイズは110×55×13mm(縦×横×高さ)、重さは約130g。手になじむ波面処理を施した、アルミ一体成型のボディを採用。最大6,000kgfの圧力や最大2,000kgfの曲げ、3mの高さからの落下に耐えられる堅牢性や耐久性を確保しており、カバンの中で重いカメラ機材の下敷きになっても本体の破損を防ぎ、落下等のトラブルがあってもデータを保護できるとする。また、両端内部のシリコン製プレートで基板を挟み込むことで、IP67の防塵・防水性能も実現している。コネクタ部の挿抜耐久性も高めた。
着脱可能な黄色いラバーバンドが2本付属し、撮影データの情報などを書き込んだメモや付せんなどをSSD本体に貼り付けて剥がれ落ちないように保持できる。実際の撮影現場での使い勝手を高めるため、設計時にカメラマンの声を反映して採用したという。
他にも、USB 3.2 Gen2準拠で長さ45.7cmのUSB Type-C - USB Type-Cケーブル、USB Type-C - USB Type-Aケーブルを1本ずつ同梱。SSDを識別管理するためのシールが付属。購入者向けのダウンロード特典として、データ復旧ソフト「ファイルレスキュー」(Windows/macOS対応)を提供する。
なお、SL-MシリーズはPlayStation 5やPlayStation 4の拡張ストレージとしても利用可能で、PS5とPS4で動作確認を行っている。PS4のゲームをSL-Mシリーズから読み込んで起動したり、PS5のゲーム保存容量を増強したりといった用途で活用できるそうだ(なお、PS5ゲームは現状、本体内蔵SSDからしか起動できない)。