きょう12日(2021年5月)から延長期間に入った緊急事態宣言の解除は、いつになるのか。「モーニングショー」は東大チームの最新シミュレーションを取り上げたが、あまりの見通しの暗さにコメンテーター2人が絶句する場面があった。
宣言解除の目安について、菅義偉首相は「ステージ4の脱却」としているが、これは東京の1日あたりの新規感染者確認数でいうと約500人だ。「600人で宣言を解除した場合の最新のシミュレーションが出てきました」とMCの羽鳥慎一が紹介したのは、東大の仲田泰祐准教授らの試算だ。
玉川徹「絆ですか?なんか...」
この試算によると、600人を下回るのは8月の第1週。その時点で宣言を解除すると、再び感染者は増加に転じるが、ワクチンの普及に伴い、年末の約1000人をピークに収束していくという。この試算は、経済活動が1回目の宣言時と2回目の宣言時の平均であること、変異型感染力が通常の1.4倍であること、ワクチン接種が週に360万回行われることを前提としている。
この試算を見て、白鴎大の岡田晴恵教授は「これはイギリス型の変異種を対象にしていますが、今、感染力がより強いインドの変異ウィルスが入ってきています」。元AERA編集長の浜田敬子も「このシミュレーションに東京五輪は入っていませんが、開催されるとなると、果たして8月に600人を下回るのでしょうか」と指摘した。
テレビ朝日コメンテーターの玉川徹は「8月になっても500人以上いるというのは、びっくりしました。600人でオリンピックできるんですかね。大丈夫なのかなあ」と腕組みして渋い表情。羽鳥が「シミュレーションをもとにすると、緊急事態宣言の中で開会式ということになりますね」と言うと、浜田は「それは...」、玉川は「いやあ...え?」と数秒間絶句した。
このようなデータがあるなか、丸川珠代五輪担当相はきのう11日、東京五輪開催の意義を問われて「コロナ禍で分断された人々の間に絆を取り戻す大きな意義がある。世界中の人々が新たな光を見出すきっかけになる」と発言している。
玉川「絆ですか?なんかしらじらしいんだけどなあ、丸川さん」
羽鳥「感染状況が落ち着いていれば、こういう崇高な思いで開催されるのがいいんでしょうけど。うーん、ちょっと厳しい状況ですね」