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Facebookがニュースフィードアルゴリズム変更のためのユーザーテストを開始

Facebook(フェイスブック)はニュースフィードのアルゴリズムを再構築しようとしている。連邦議会議事堂への襲撃にFacebookが果たした役割について議員の追求を受けた同社は、米国時間4月23日、一連のニュースフィードランクづけテストを行うことを発表した。表示される投稿についてユーザーからフィードバックを受け、後日それをFacebookのニュースフィードのランクづけプロセスに反映させるという。中でもFacebookが期待しているのは、どんなコンテンツが人々の心を動かすのか、どんなコンテンツをあまり見たくないか(政治など)、また一般に他のどんな話題に興味があるのかなどを知ることだ。

テストは全世界でさまざまな形式で行われ、その中には、投稿のすぐ下に「この投稿でどれほど心を動かされましたか?」と尋ねるものもあり、感動的な記事をできるだけニュースフィードの先頭に表示することを目指している。

別のテストは、人々が何を見たいのかをニュースフィード体験に反映するために行う。現在Facebookは友達、グループ、およびフォローしているFacebookページのコンテンツを優先して見せているが、誰の投稿をいつ表示するかは、さまざまな指標に基づいてアルゴリズム的に決められている。指標には明示的なものと暗黙的なものがある。その人(あるいはページやグループ)のコンテンツに定期的に反応しているか「親しい友達」や「お気に入りに」登録して、他の人のコンテンツよりも多く見たいことを意思表示しているかなどだ。

しかし、誰かと実生活で親しくしているからといって、その人がFacebookに書くことを好きだとは限らない。ここ数年このことが、家族や友達の間に溝を作っている。よく知っていると思っていた人が本当は世界をどう見ているかを、ソーシャルメディアを通じて知ることになるからだ。これは一部の人達にとって大きな苦痛だ。Facebookはその問題も解決できていない。今もユーザーは、ニュースフィードをスクロールして自分の考えを補強する、たとえどんなに問題のあるものでも。そして、増え続ける誤情報の中、ニュースフィードはユーザーをフィルターバブル(見たくない情報が遮断された世界)に押し込むだけでなく、陰謀論渦巻く完全なる架空現実へと一部のユーザーを誘うところまで来ている。

Facebookの3番目のテストは、この問題に直接取り組むものではないが、ユーザーが全体的に何を見たいかについてフィードバックを得ようとしている。Facebookはユーザーに対して、特定の話題、たとえば料理、スポーツ、政治などについての記事を、もっと多く見たいか、少なくして欲しいかを質問する。ユーザーの総合的フィードバックに基づき、Facebookはアルゴリズムを調整して、興味があると言ったコンテンツを多く、見たくないと言った話題に関する投稿を少なくする。

政治の分野は、Facebookにとって特に悩ましい。過去数年にわたり、同社は政治論議をあおり立て、アルゴリズムを通じてユーザーを両極化、過激化し、誤情報を大々的に広め、パブリッシャーがニュースを報じる際に公正さとバランスよりもアクセス数を追求する中、争いの種になるクリックベイトのエコシステムを奨励してきた。実際、今や完全に偏見に満ちた主観的なニュース発信者がニュースソースになりすまし、Facebookなどのアルゴリズムの恩恵に浴している。

議事堂襲撃のわずか後、Facebookは米国、カナダ、ブラジル、インドネシアのごく一部のユーザーのニュースフィードから、一定期間中政治的コンテンツを排除するテストを行うと発表した。

この度、同社は政治的コンテンツを含めどのコンテンツがネガティブのニュースフィード体験につながっているかの理解を深める取り組みを行うと述べている。たとえばFacebookはユーザーに、多くのネガティブ反応があった投稿について、どんな種類のコンテンツを見たくないかを尋ねるかもしれない。これは、特定の投稿に関するアンケートや、ユーザーが自分のニュースフィード体験について話すための調査セッションなどを通じて実施される、とFacebookは本誌に話した。

Facebookはユーザーが「無関係、問題あり、不快」と判断した投稿を非表示にするオプションを目立たせるテストも行う。この機能自体は以前にも存在していたが、今回は投稿の右上隅の「×」をクリックして非表示にすることができる。

果たしてユーザーに話題を選ばせることが、ネガティブ投稿や争いを呼ぶコンテツや誤情報などのより大きな問題を解決する最善の方法てのかどうかはわかならい。しかしこのテストは後者のためというよりも、ニュースフィードをよりポジティブに「感じさせる」ことに重きが置かれている。

テストデータが集まったら、Facebookは結果をニュースフィードのランクづけアルゴリズムに反映させる。しかし、アルゴリズムをどこまでグローバルに調整するのか、個々のユーザー単位に時間とともに体験をカスタマイズしていくだけなのかははっきりしない。同社はTechCrunchに、調査データはテストグループに割り当てられたごく一部のユーザーから集められ、機械学習モデルの訓練に用いられると語った。

また同社は、将来ニュースフィードにどんな種類のコンテンツが表示されるのかを、ユーザーがより直接的に制御する方法も検討する。



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