犯罪者グループがランサムウェアにより盗み出したファイルに、噂の新型MacBook ProにHDMIポートやSDカードスロットが備わっている証拠となる画像が含まれていたことが報じられています。
米9to5Macによると、この画像を公開したのは、「REvil」と名乗るハッカー集団で、アップルの主要サプライヤーであるQuanta社に約5000万ドルを支払うよう脅迫しているとのこと。このグループは次期アップル製品に関する情報を含む数千もの機密ファイルを持っていると主張しており、その証拠として一部を公開している、という流れです。
今回注目されているのは、公開されたファイルの一部となっている、開発コード「J314」と「J316」とされる、次期AppleシリコンMacBook Proの技術仕様です。
これらの仕様書は、新型MacBook ProにMagSafe充電コネクタ(iPhoneのワイヤレス充電式ではなく、同じく磁力固定ながらも、誤って引っ張れば抜ける安全策を施した有線式)やHDMIポート、SDカードスロットを搭載するという噂を裏付けるもの――9to5Macはそう伝えるとともに、流出画像の一部をチラ見せしています。
問題の文書の日付は2021年3月で、エンジニアリング検証テストのプロトタイプ段階のもの。また「J314」と「J316」という2つのデバイスが言及されていますが、これらのコード名に関しては、それぞれ14インチと16インチMacBook Proを意味しているとBloombergが報道していました。
そのうち16インチモデルのメインロジックボード回路図には、たしかにMagSafe、HDMIポート、SDカードスロットの存在が確認できます。
また、これまで報告されていなかった「J374」と「J375」というモデルに対する言及も見つかっています。これらは9to5Macによれば、おそらく次世代のM1Xチップを搭載した新型Mac miniだと推測されています。
情報の出処は反社会的で望ましくないものであり、大事なクライアントであるアップルの資料を人質に脅されているQuantaには同情を禁じ得ません。事件が無事に解決することを祈りつつも、新たなAppleシリコン搭載Macが登場する日を心待ちにしたいところです。