検閲を行わず、言論の自由を最優先にしていることを売りとするSNSアプリ「Parler」は大きな人気を集めつつも、2021年にGoogle・Apple・Amazonのプラットフォーム上から排斥され、運営ができない状態に追い込まれました。しかし2021年4月末から、ParlerがApp Storeに復活することが判明しています。
Parlerは2021年1月、アメリカ連邦議会議事堂の襲撃事件を扇動したとして、Google Play、App Storeから削除されました。その後、Amazonが提供するクラウドサービスAWSもParlerを排除したことから、Parlerは運営を続けることが困難に。一時は「もう復活は望めない」といわれたParlerですが、CEOの交代をへて、2月にウェブサービスを再開させました。
そして新たに、AppleがApp Store上でParlerの復活を認め、2021年4月の第5週からApp Storeでアプリが再び配信されることが明らかになりました。
Parlerの復活は、Appleがマイク・リー議員とケン・バック議員に宛てた手紙の中から明らかになっています。手紙には「Parlerは2021年1月にポリシー違反でAppleのプラットフォームから排除されており、アプリ自体やモデレーション慣習をアップデートする提案があった」と記されています。Appleのアプリレビューチームは4月14日に「提案された変更内容で問題ない」と判断し、ParlerのApp Store復活を認めました。Parlerが新しいバージョンをリリース次第、アプリはApp Storeで公開される予定とのことです。
ケン・バック議員は自身のTwitterアカウントでAppleからの手紙を公開しています。
Parlerの暫定CEOであるマーク・メックラー氏はPalerが「コンテンツのモデレーションを厳しく禁止しながらも、違法なスピーチを検知し、望ましくないコンテンツをユーザーに対してフィルタリングするシステムを作り上げた」と発表。iOS版のParlerはブラウザ版あるいはAndroid版のParlerには存在しない複数のフィルタリングを行っていることも明かしています。ただし、どのようなコンテンツがフィルタリングされているのかをParlerは明らかにしていません。
なお、記事作成時点でGoogleはGoogle Play上でAndroid版Parlerの公開を許可していないので、Android版ParlerはGoogle Playを介さず直接インストールすることになります。