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KDDI、AR×5Gの新たな取り組み ‐ バーチャルヒューマンが科学未来館を案内

KDDIは3月10日、5GやAR(拡張現実)といった技術を活用し、新たな体験を企画・制作し、未来体験の提供を目指すチーム「au VISION STUDIO」を発足すると発表した。

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KDDIはこれまでも、スマートフォンをかざしてARで街をデコレーションする取り組みや、オンラインライブのARによる演出など、5GとARを掛け合わせたサービスの展開を進めてきている。今回発足された「au VISION STUDIO」は、スマートグラスを活用して五感を拡張するUX、時間場所に依存しないゼロ・ディスタンスな世界の実現のほか、「バーチャルヒューマン」の日常化を目指す。

同社はその取り組みの1つとして、高精細3Dモデルのバーチャルヒューマン「coh (コウ)」を開発した。「coh」は従来のモバイル端末上では処理することの難しい膨大なデータを5G MEC(モバイルネットワーク内でデータ処理などをする技術)によるクラウドレンダリングを活用することで、スマートフォンなどでも高精細なクオリティを維持したままリアルタイムでの描画処理が可能だという。

またKDDIは、バーチャルヒューマンの日常化に向け、開発した「coh」を活用し、さまざまな企業とコラボレーションを実施する。日本科学未来館は、KDDIとKDDI総合研究所と連携し、5G・VPS(仮想専用サーバ)・スマートグラスを活用した実証イベント「HYPER LANDSCAPE (ハイパー ランドスケープ)」を3月11日より開催する。

同イベントでは、5Gや屋内VPSを活用し、館内にARコンテンツが表示可能なデジタル空間を構築している。ARスマートグラスを装着すると、有機ELパネルを使った直径6mの「ジオ・コスモス」の人工衛星が飛び回る様子を鑑賞できるほか、バーチャルヒューマン「coh」がアテンダントとして登場して館内を案内する。タッチパネルなどの操作が不要で、非接触型の鑑賞体験を提供するとしている。

3者は、同イベントで屋内VPSの精度の評価、デジタルの展示拡張の需要などを検証し、そこで得られたノウハウを今後のコンテンツ制作に役立てる方針だ。

またKDDIは、コスメブランドの「KANEBO」ともコラボレーションを実施する。KANEBO商品で「coh」の個性を高めるメイクを施し、テクニックなどを伝授する次世代美容コンテンツを公開していく予定だという。

KDDI パーソナル事業本部サービス統括本部 5G・xRサービス企画開発部長 上月勝博氏は、「5Gが普及し事業化が進む中でも常に少し先の未来を見据え、新たなユーザー体験を提供し、新規ニーズを開拓し続ける存在でありたい」と語った。



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