株式会社アクロディアと株式会社ユーフォリアおよびKDDI株式会社は、IoTボールで測定した複数選手の投球データの分析や各選手の体調データや疲労度などを一括管理できるスポーツIoTプラットホーム「athleːtech for TEAM(アスリーテック for TEAM)」を開発。2021年3月1日より提供を開始した。
まずは野球チーム向けのサービスとして、日本大学第三高校など複数校でトライアル導入中だ。
IoTボールから得られるデータ
アクロディアとKDDIはこれまで、「野球」「サッカー」「ヨガ」向けにIoTデバイスを用いたデータ蓄積・活用サービス「アスリーテック」を提供してきた。今回の「アスリーテック for TEAM」は、その「アスリーテック」の機能を拡充したものといえる。
「アスリーテック for TEAM」で管理できるデータは大きく分けて「テクニカルデータ」と「コンディションデータ」の2つだ。
「テクニカルデータ」には、従来の「アスリーテック」でも活用されている野球向けセンサー内蔵型IoTボール「TECHNICAL PITCH」から取得した回転数・回転軸・球速・球種・変化量などが蓄積される。チーム内での分析や球速などの全国平均データとの比較も可能だ。
「ON TAP SPORTS」と連携
一方「コンディションデータ」には、ユーフォリアが提供するチーム向けコンディション管理ソフト「ON TAP SPORTS」との連携により取得した選手の状態を表示。各選手が入力した体温などの基礎的体調データ・疲労度・睡眠時間・肩や肘の痛みなどをチームで一括管理する。このデータはグラフ化され、コーチや栄養士などのスタッフが手軽かつ詳細に選手のコンディションを把握することができるようだ。
今後は、フィジカルデータの連携やテレビ電話・チャットなどのコミュニケーション機能、目標設定・スコア管理などのチーム分析機能の提供を予定している。また、サッカーやバレーボールなど他競技への展開も準備中とのこと。
「アスリーテック for TEAM」を活用し、テクニカルデータとコンディションデータを組みあわせることで「睡眠時間が投球の質に影響している」などこれまで感覚的にしかわからなかったことが可視化されるかもしれない。そうなれば、パフォーマンス向上やケガ予防の一助となるだろう。