ここ数年、アップルがEV(電気自動車)市場に参入するという複数の噂が浮上した。その計画は、あるときはプロジェクトタイタンと呼ばれ、iCarとも呼ばれていたが、名称が何であれアップルが自動車分野に興味を持っていることは明らかだ。
韓国のニュースサイト東亜ドットコムは2月3日、アップルが韓国の自動車メーカー、起亜(Kia)に36億ドル(約3800億円)を投資すると報じた。これを受けて、起亜の株価は一時14.5%も急騰し、1997年以来の最高値をつけた。
アップルは、ジョージア州ウェストポイントの起亜の米国工場でEVを製造する計画を進めており、2月17日契約に調印する予定とされている。東亜ドットコムは、情報源を明らかにしていないものの、アップルは2024年までに10万台を製造し、その後は40万台を目指す計画だと伝えている。
現時点でアップルと現代自動車傘下の起亜はコメントを控えているが、アップルと現代の提携の噂が浮上したのはここ数週間で2回目だ。両社の提携の可能性についての噂は1月上旬にも報じられており、その際に現代は曖昧に否定していた。しかし、このようなパートナーシップが彼らにメリットをもたらすことは明らかだ。
現代と起亜は、アップルと直接仕事をすることでブランドをアピール出来るし、自動車製造の経験を持たないアップルにとってもこの提携は助けになる。
現代との取り組みが報じられた後、アップルが他の自動車メーカーとも交渉中という報道があり、そこにはCanooのようなスタートアップも含まれていた。しかし、今回の報道によって、起亜との提携話の信憑性は増したことになる。
起亜自動車については、別の良いニュースもある。2月2日、起亜自動車アメリカは、1月の販売台数が4万4965台に達し、1月としては過去最大の台数を記録したと発表した。
米国で販売中の起亜のEV車両は、Niro EVとSoul EVの2モデルのみで、EVの販売台数はさほど多くはないが、現代グループ全体では、EVのプラットフォームやブランドに大規模な投資を行っている。