近年、スマホの大画面化が進んでおり、それに伴い本体サイズも大型化している。数年前ならタブレット、あるいはスマホとタブレットの中間的な意味でファブレットと呼ばれる7インチサイズに迫るスマホも珍しくなくなった。
もちろん、大画面スマホは文字や動画が見やすいというメリットがある反面、片手での操作がしづらく、重量も相対的に重くなる。このため、片手で扱いやすいコンパクトモデルを求める声も根強い。特に最近ではモデル数も増え、迷う人も多いだろう。
では、大画面スマホとコンパクトスマホ、どちらを選べばいいのか。それぞれの「メリット」や「迷うポイントとその解決策」をまとめてみた。また、これまでスマホに関するさまざまな記事を制作してきたTIME&SPACE編集部員にも意見を聞いてみた。
大きいスマホのメリットと迷うポイント
●メリット
まずは、現在主流になりつつある大画面スマホについて見ていこう。大画面スマホのメリットといえば、まず文字が見やすいこと。電子書籍やマンガの表示も大きく読みやすく、動画視聴やゲームも大画面で楽しめる。なにより一画面内で表示できる情報量が増えるというのは、やはり便利だ。また、年齢とともに視力が衰えてきている場合は大画面スマホにすることでストレスの軽減につながる。
こちらは編集部員が「Xperia 1」で動画を見ているところだが、約6.5インチの画面サイズに加え、21:9の画面比率なので横にしたときに非常に見やすい。
●迷うポイントと上手な解決策
大画面スマホを検討する場合に気になるのが、本体サイズだ。画面だけ大きくなるのであればよいが、本体サイズが大きくなるにつれて、持ちやすさへの影響から片手での操作が難しくなる。荷物を持ちながらスマホを片手で操作しようとして、思い通りに文字を入力できない……といった経験をしたことがある人も多いだろう。
実際に大きなスマホを使っている人は、どのように解決しているのか。TIME&SPACE編集部内で集めた解決策を紹介する。
・文字入力は「片手モード」で解決
まずは「文字入力」への懸念。大型スマホは指の届きづらさから文字入力に対する懸念があるが、「片手モード」機能を使うことで、解決することができる。「片手モード」機能は、キーボードが画面内で縮小し、片手親指で入力が可能になるというもの。手がふさがっていて片手でしか操作できないときに便利だ。
最近のスマホではこの機能を備えているものが多く、一部のAndroid端末では画面表示そのものを縮小し、片手で操作しやすくできるものもある。動画視聴などでは大画面を活かしつつ、操作時のみ画面を縮小することができる。縦長のXperia 1も「片手モード」を利用すれば操作がラクになるので、大きなスマホを使っていて悩んでいる人にもおすすめだ。
・落下防止は「スマホリング」で解決
次は落下への懸念。スマホが大きくなればなるほど手のなかに収まりにくく、特に手の小さな人は片手操作が大変だが、スマホリングを付けることで、操作の安定性を上げることができる。こちらは左がiPhone 6s Plus、右がiPhone 12 miniだが、スマホリングによって安定した操作が可能になり、なにより落下の危険性が軽減できている。
そのため、「片手モード」のないスマホでも、スマホリングを使うことで補助できる部分も多い。スタンドの代わりにもなるため、机上での動画視聴にも対応できる。
注意点としては、ワイヤレス充電への干渉だ。スマホリングの装着位置によっては、充電コイルの位置と被ってしまうことでワイヤレス充電ができない可能性もある。最近ではワイヤレス充電に対応しているリングなどもあるので、自分の充電スタイルによって最適なものを選ぼう。
・ポケットに入らない?は「持ち運び方」で解決
普段、スマホをポケットに入れている人にとっては、大きなスマホになるとポケットに入らないのでは……という懸念があるが、サイズに限らずスマホはズボンのポケットに入れると座ったときに本体が曲がってしまったり、画面が割れてしまったりするリスクがある。そういうときは無理にポケットに入れずに、通知だけをスマートウォッチで受け取ったり、サブポケット付きのバッグに入れて持ち運ぶという方法がある。
Apple Watchなどスマートウォッチを使っていれば、外出時にスマホをバッグに入れたままでも通知や着信を逃すことはない。持っていない人でも、バッグから取り出しやすくするために、編集部内ではストラップ付きケースを使っている人もいた。
また、ショルダーストラップ付きのスマホケースを使うという方法もある。カードやお札なども収納できるので、近所へのちょっとした外出であれば、そのケースだけ肩からかけて出られて便利だ。
小さいスマホのメリットと迷うポイント
●メリット
小さいスマホは片手で保持しやすく、操作もしやすいというのが大きなメリットだ。手があまり大きくない人でも、片手で容易に文字を入力することができる。重量も大きさに比例して軽いものが多いので、落としづらくもなる。コンパクトなのでポケットにも入れやすく、持ち運びもラクだ。
●迷うポイントと解決方法
小さいスマホで気になるのは、本体サイズに比例して画面が小さくなり、表示が見づらくいのではないか、というところ。しかし、総じて画面サイズは小さくなるが、近年はベゼルレス化やノッチの採用により画面占有率はアップしており、ディスプレイサイズが5インチ台のスマホでも小型と呼べるほどになってきている。
たとえば、2020年11月に発売されたiPhone 12 miniと5月に発売されたiPhone SE(第2世代)は、本体サイズはiPhone 12 miniのほうが小さいが、ディスプレイサイズはiPhone 12 miniのほうが大きい。認証方式の違いもあるので一概にどちらがいいとは言えないが、これもベセルレス化やノッチの採用によるものだ。
・サイト閲覧時に文字や写真が見づらい?
小さいスマホは画面も小さくなり、表示される文字も小さくなる。表示する文字を大きくする機能はAndroidとiOSのどちらもあるほか、ブラウザでもフォントサイズの変更に対応しているものがあるので、読みづらいと感じたらこれらを利用するのがおすすめだ。
auのスマホのサイズ比較
最後に、auの2020秋冬モデルとして発売・発表されているスマホサイズを紹介する。スマホ選びの際の参考にしてほしい。
auの2020秋冬モデルのスマホサイズ比較(クリックで拡大・799KB)
スマホのサイズは、機種変更など新しいモデルを選ぶときに悩みどころとなる人は多いだろう。大きいスマホと小さいスマホそれぞれにメリットや迷うポイント、解決方法がある。ぜひ、この記事を参考に、自分の手のサイズや使い方に合わせて、最適なサイズのスマホを検討してみてほしい。
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