Webデータを分析してWebブラウザやオペレーティングシステムのシェアを発表している企業はいくつか存在している。そんな企業の中でも古くからデータを公開してきたNet Applicationsが、2020年10月のデータをもってシェアデータの公開を停止すると発表した。
10月PCブラウザシェア、ChromeからEdgeへの移行兆候
ブラウザ、オペレーティングシステム、検索エンジン、デバイスなどのシェアを発表し、さまざまなメディアで引用される情報源として14年間にわたって活用されてきたサービスは、ここで一旦の終了を見る。Net Applicationsは既存のアカウントへの請求はすべて停止し、未払いの残高についてはすべて返金すると説明している。
Net Applicationsはデータ公開を停止する理由として、次の2つを挙げている。
今後「WICG/ua-client-hints: Wouldn't it be nice if User-Agent was a (set of) client hints?」の提案を受けてWebブラウザが変化していくことで、デバイス検出が困難になり、長期にわたって不正確さが発生することになる。
品質を確保するためにボットの検出と削除に重点を置いているが、時間が経過するにつれて、この処理を管理することが困難になっている。この不正確さの増加を許容するよりも、サービスを停止したほうがよいと判断した。
Net Applicationsはサービスを一旦停止した上で、eコマースのトレンドとユーザーデータを考慮しつつ再登場すると説明しているが、具体的なタイムスケジュールは提示されていない。2020年11月以降のシェアデータは公開されなくなる。