エミライは、米Noble Audioの完全ワイヤレスイヤホン「FALCON2」を10月30日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は税別13,900円前後を見込む。
これは“欲しくなる音”だ! Noble完全ワイヤレス「FALCON」を聴いた
カスタムインイヤーモニター(IEM)などで知られる、米国の高級イヤホンメーカー・Noble Audio(ノーブルオーディオ)の完全ワイヤレスイヤホン。2019年の発売後、高い評価を得た「FALCON」から音質や機能を強化し、新たに外音取り込み(ヒアスルー)機能やQi規格対応のワイヤレス充電に対応するなど、使い勝手の良さも高めつつ、初代FALCON(税別16,800円前後)から低価格化した。
6mm径のダイナミック型ドライバー「Dual-layered Carbon Driver(D.L.C.Driver)」を搭載。既存のFALCONで採用しているものと名称は同じだが、新たに採用したクアルコムのBluetooth SoC「QCC3040」とのコンビネーションで再生周波数帯域を20Hz〜24kHzに広げている(従来は20Hz〜20kHz)。グラフェン系ドライバーと比べて歪みを約半分に抑えつつ、「伸びやかな高域表現を可能にする」という特徴は従来と共通だ。
発売に先がけてFALCON2の実機の音を聴くことができた。手持ちのXperia 5と接続して坂本真綾「お望み通り」を聞いてみると、ベースやドラムの低域がしっかり沈み込んで安定感があり、それでいてハイハットなどのきらびやかな高音も聞かせてくれる初代の特徴はそのままに、よりすっきりと聞きやすいサウンドになったと感じた。歌声などの広がり感もほどよく、とにかくクセがない。既存の1万円台の完全ワイヤレスとは一線を画す高音質は健在で、より聞きやすい方向に進化した印象だ。
Bluetooth 5.2に準拠。QCC3040では左右のイヤホンで同時にデバイスと接続する「TrueWireless Mirroring」をサポートしており、片方のイヤホンを親機として接続後、もう片方のイヤホンに左右反対側の信号をミラーリングしながら伝送を行う。ロスが発生しないよう親機を交代するロールスワッピングを行い、音の途切れやノイズを防ぐ。
コーデックはSBC、AACに加えてaptX Adaptiveをサポート。初代FALCONは左右イヤホンにそれぞれデータを伝送する「TrueWireless Stereo Plus(TWS+)」をサポートしていたが、FALCON2ではaptX Adaptive対応のスマートフォンと組み合わせることで、接続状況や音声のデータ量に応じて最適な転送ビットレートに可変させ、高い接続安定性と低遅延性能を実現する。国内では「Xperia 1 II」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)や「AQUOS R5G」(シャープ製)などがaptX Adaptiveに対応している。
Bluetoothデバイスとの接続安定性を高めるアンテナ設計技術は「High Precision Connect Technology 2」に進化。新しいアンテナ設計技術と組み合わせることで接続安定性を高めており、従来比2倍の電波強度を実現。混雑した駅構内など電波干渉の多い状況でも途切れにくくした。
Noble Audioのジョン・モールトン博士が新たな音質チューニングを施しているのも特徴だ。最適なアコースティックダンパーの選定による物理的なチューニングに加え、QCC3040の音質的特徴を踏まえ、DSPによる音響特性の再調整を行ったという。
使い勝手の面では、新たに外音取り込み(ヒアスルー)機能を搭載。イヤホン本体のボタン(フェイスプレート)を押すだけで有効にでき、音楽再生中や停止中でも利用できるという。cVcノイズキャンセリング対応マイクを搭載し、ハンズフリー通話にも対応する。
充電ケースは容量が20%増え、付属のUSB-Cケーブルでの充電に加えて、新たにQiワイヤレス充電にも対応。楽天「エミライダイレクト」(直販サイト)で10月29日23時59分までにFALCON2を予約した人には、数量限定のFALCON2用無線充電パッド「NEST」を無料でプレゼントする。
iOS/Android用のコントローラーアプリ「Noble Sound Suite」に対応。新たにイヤホンのゲイン切り替えが行える「Master Gain Setting機能」を追加する。
イヤホン本体は初代と同じくIPX7防水対応で、連続再生時間は最長10時間(音量70%時)。付属の充電ケースはFALCONを約4回充電可能で、満充電までにかかる時間はイヤホン本体が最大1時間、充電ケースは1.5時間。イヤホンの重さは片側5.5g。
独自のホーン形状ノズルを採用したePro audio製イヤーピース「Horn-Shaped Tips」が初代と同様に付属するが、ケースの内部に余裕を持たせたことでユーザーの手持ちのイヤーピースを付けたままでも収められるようにもなっている。