グーグルの新しいフラッグシップモデル「Pixel 5」は、グーグルのAI技術を活用したカメラなど従来のPixelシリーズの特徴はそのままに、新たに5Gに対応させたのが大きな特徴。一方で、採用するチップセットをミドルクラスに抑えてリーズナブルな価格設定(7万4800円)にするなど、従来のPixelシリーズのフラッグシップモデルとは異なる傾向も見られる。
では実際のところ、Pixel 5はどの程度魅力的なモデルに仕上がっているのだろうか。前機種の「Pixel 4」と比較しながら検証してみよう。
アルミボディーとパンチホールで軽量・大画面化
まずは外観を確認していこう。Pixel 5は6.0型と、5.7型だったPixel 4と比べて大画面化がなされているのだが、Pixel 4a同様フロントカメラ部分をパンチホール構造に変え、ベゼルを減らしたこともあってサイズは70.4×144.7×8.0mmと、Pixel 4(68.8×147.1×8.2mm)と遜色ないサイズ感を実現。横幅も比較的狭いのでコンパクトで持ちやすい印象だ。
「Pixel 5」の正面。6.0型ディスプレーを採用しながら横幅は70.4mmと比較的狭く、片手でも持ちやすい
「Pixel 4」(左)とPixel 5を並べてみたところ。パンチホール構造の採用で上下のベゼルが薄くなっているのが分かる
またPixel 5は、本体素材もPixel 4のガラスとは異なりアルミを採用しており、それもあってか重量は162gから151gと、10g以上の軽量化がなされている。当然素材感はかなり違っており、共に指紋の付きにくい、ざらつきのある加工が施されているものの、高級感という意味ではPixel 4の方が上に感じる。こちらもPixel 4と比較。デザインは似ているが素材感はかなり違っている
ただPixel 5は、金属素材を採用しながらもワイヤレス充電、そして他の機器をワイヤレス充電できるリバースワイヤレスチャージに対応している。これはワイヤレス充電をする部分だけ別の素材を採用することで実現しているようで、色々な工夫の跡を見て取ることができる。
生体認証は、こちらもPixel 4a同様、背面に搭載された指紋センサーを使う形が取られている。顔認証のみだったPixel 4と比べればコロナ禍の現状にあってはメリットのある仕様ではあるが、一方でデザインのモダンさに欠けるなどいくつかのデメリットがあるのも事実。有機ELディスプレーを搭載しているだけに、やはりディスプレー内蔵型の指紋センサーを採用して欲しいと感じてしまう。
他のインターフェースはPixel 4と大きく変わっておらず、端子類は充電などに使用するUSB Type-Cのみで、イヤホン端子はない。カラーはSorta Sageと、Pixel 4と同じJust Blackの2色展開となり、共に1色展開となる「Pixel 4a」や「Pixel 4a(5G)」との差異化が図られているようだ。