デル・テクノロジーズは10月9日、サーバの新製品である「Dell EMC PowerEdge XE7100」及び、システム管理ソリューション「Dell EMC OpenManage」ポートフォリオの機能強化を発表した。価格は、PowerEdge XE7100が1531万5241円(税別)から、OpenManageポートフォリオのうちIntegration for VMware vCenterの1ホスト3年ライセンスが1万6300円(同)から。
デル テクノロジーズ、エッジコンピューティング向けサーバの新製品と新機能
○PowerEdge XE7100
PowerEdge XE7100は、100台の内蔵HDDをサポートする、同社によると業界最高クラスのストレージ容量を持つ5Uラック型サーバ。
同種の他社製品より67%多いという最大100本の大容量HDDと、筐体内の1台または2台の2ソケットサーバとの組み合わせにより、インテリジェント ビデオ アナリティクス(IVA)、メディア ストリーミング、オブジェクトストレージなどに適する、複数の構成の選択肢を提供するという。
また、AI(人工知能)の推論性能を強化するアクセラレーターを最大4基までサポートする。
同製品は、2400Wのパワーサプライ2基で冗長構成が可能なため、4基のパワーサプライが必要な他社の大容量ストレージサーバと比べて電源ケーブルは50%少なく、電力消費も最大40%少なくプロビジョニングできるといい、運用コストとCO2の排出を抑制するとしている。
さらに、「Flex On Demand」による従量課金サービスを利用した導入も可能なため、ユーザー企業はビジネスの成長に即応したキャパシティーの追加や、実際の利用量に準じた支払いなど、柔軟な運用が可能という。
○OpenManageポートフォリオの機能強化
OpenManageポートフォリオの機能強化では、複数の新機能を追加した。
VMware環境の物理ホストと仮想ホストを一元管理する「OpenManage Integration for VMware vCenter」(OMIVV)では、v.5.2から新たにエッジ向けサーバである「PowerEdge XE2420」をサポートした。
これにより、例えば8ノードのクラスタではサーバ ファームウェアとハイパーバイザーの一括アップデートを4分未満で完了させるというOMIVVの能力を、エッジでもハイブリッド クラウドでもシームレスに使用できるという。
ライフサイクル管理の自動化と迅速なシステム拡張を実現するという統合管理コンソールである「OpenManage Enterprise」では、システムのダウンタイムを最小化する新機能、システムアップデートの作業と管理のためのカタログとリポジトリ運用の一元化・自動化、利用率の低いリソースの検知及び可視化といった新機能を追加した。
これらに加えて同社は、デバイスのテレメトリー(稼働データ)など、IT業務に関わるデータをAI(人工知能)技術によりビッグデータ解析することでIT運用の自動化や効率化を図る、いわゆる「AIOps (AI for IT Operations)」に向けた取り組みを実施している。
PowerEdgeサーバでは既に、標準搭載の「iDRAC9」にテレメトリーストリーミング機能を追加して、メモリ、ストレージ、ネットワーキングなどの詳細なサーバ テレメトリーを解析用に入手可能にし、システムの最適化、リスク管理、予測分析に貢献しているという。
このインサイト ドリブン型のIT運用への移行を支援するさらなる取り組みとして、データ アナリティクスを手掛けるSplunkとのパートナーシップにより、Redfish準拠のiDRAC9テレメトリーデータをSplunk Enterpriseでビジュアライズするためのアドオンツールである「Dell EMC iDRAC Redfish For Splunk Enterprise」を共同開発し、Splunkユーザー向けに公開中とのことだ。
OpenManageポートフォリオ各製品の価格は以下の通り。
・OpenManage Integration for VMware vCenter(OMIVV): 1ホスト3年ライセンスで1万6300円(税別)から。
・OpenManage Enterpriseアドバンスト(「OpenManage Enterprise」のプラグインである「OpenManage Enterprise Power Manager」の利用に必要): ライセンス価格で3万2600円(同)から。
・「iDRAC9 Datacenter」ライセンス(iDRAC9 v4.xのテレメトリー ストリーミングに必要): 9万4000円(同)から。
・「OpenManage Enterprise Support Assist」: OpenManage Enterpriseの無料プラグインとして、10月24日に提供開始予定。
・「OpenManage Enterprise Update Manager」: OpenManage Enterpriseの無料プラグインとして、12月下旬に提供開始予定。