例年であれば夏休み期間に入りました。「Go To キャンペーン」を利用して旅行に行ったり、里帰りしたりする方もいらっしゃるかもしれません。
一方で新型コロナウィルス感染者は急速に増加しており、外出を心配される方も多いでしょう。たとえ旅行に行かなくても、多数の人との接触はやはり気になるものです。
今回は、厚生労働省が開発した新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」のご紹介とともに、実際にダウンロードしてみた感想をお伝えしたいと思います。
国が登録を呼びかけるCOCOAって何?
厚生労働省が利用を勧めているCOCOAは、スマートフォンにアプリをインストールしている人同士の接触を記録します。新型コロナウィルスの感染者がアプリにその旨を登録すると、14日以内に接触した人(概ね1m以内、15分以上と定義)のスマートフォンに通知が来るという仕組みです。
当初色々とトラブルが報道され、陽性登録も数件ほどと少なかったのであまり利用する気にはなれなかったのですが、現在ではトラブルも解決されていて、アプリ利用者も増加。7月29日現在では912万ダウンロード、陽性登録も69件まで増えています。
COCOAをダウンロードする最大のメリット
では、ダウンロードすることでどういったメリットはあるのでしょうか。
第一には、自分が陽性者と接触したかどうかが分かることで、新型コロナウィルス感染の可能性を知ることができます。
陽性者との接触が分かれば外出を控えたり、検査を受けたりすることで感染拡大を抑えることができます。
もう少し直接的なメリットもあります。このアプリをダウンロードしておくことで、検査の受診など保健所のサポートを早く受けることができるということです。
例えば山梨県では、アプリの通知が届いたと保健所に電話で伝えると、希望する場合は全員にPCR検査を実施してくれるそうです。検査数が増えたとはいえ、全く症状もない状態では普通は検査をしてもらえないでしょう。
保健所による行政検査または行政の委託検査として実施されるPCR検査は公費負担となります。
自治体によって対応の差はある可能性はありますが、厚生労働省からこのアプリのメリットとして「保健所のサポートを早く受けることができる」と発表されているので、アプリをインストールしておくに越したことはないでしょう。
行動はすべて記録されるのか
では、どうやって接触を記録しているのでしょうか。自分の行動が記録されるのはあまり気分のいいものではありませんよね。
私も誤解していたのですが、COCOAではGPSで場所を記録しているわけではありません。Bluetoothを利用し、アプリ利用者同士の接触を記録しているのです。
記録は14日間保有されたあとに消去されます。個人の特定につながるような情報は利用されないということなので、あまり心配しすぎることはないかもしれません。。
アプリが悪用されたり、偽情報が流れることは?
また、アプリ利用者が勝手に陽性を登録したりしないのか疑問でしたが、陽性者は保健所を通して発行される「処理番号」をアプリに入力する必要があり、悪用はできないようになっています。
陽性者が登録を行った場合、その陽性者と過去14日間に、概ね1メートル以内で15分以上の近接した状態の可能性のあった方に通知がされます。その通知に従って病状などを選択すると、帰国者・接触者外来等の連絡先が表示され、検査の受診などが案内されるそうです。