Googleが29日(米現地時間)、iOS版「Google One」アプリをリリースすると発表。iPhone内にて、Googleアカウントで使っている写真やビデオ、連絡先やカレンダーイベント等を、Androidと同様にバックアップ可能となります。
この「Google One」とは、同社のクラウドストレージの有料プランのこと。昨年9月にAndroid版アプリではAndroid端末のバックアップ機能を追加しています。
Google OneはGoogleドライブの有料プランという位置づけであったため、当然ながら有料ユーザーのみに限られていた機能です。しかし、同日となる29日にAndroid版でも新版アプリを配信。これとともに、本機能を無料ユーザーにも利用可能にしたと発表しています。
iOS版もこれに準じて、無料ユーザーもバックアップ機能が使えます。
なお、これまでAndroid用Google Oneアプリを無料ユーザーが起動すると、各種有料プランを表示してアップグレードを勧めるだけで、具体的な機能はなにも利用できませんでした。今回の改訂で、ようやく無課金の人にとっても意味を持つことになったわけです。
さて、もともとAndroidには標準でGoogleドライブへのバックアップ機能が備わっており、新しい端末のセットアップでもバックアップからの復元が可能です。
ではGoogle Oneのメリットは何かといえば、「Googleフォト:元の画質の写真と動画」「Androidメッセージ: MMS メッセージの写真、動画、音声ファイル」といった、より幅広いデータまでもが保存できること。要はGoogleフォトで圧縮された写真や動画だけでなく、端末内にあるオリジナル品質のデータも復元できるわけです。
無料ユーザーは、Googleアカウントに付随する15GBストレージの範囲内でバックアップが可能です。
Google側の紹介では、さらに追加ストレージが必要で完全なエクスペリエンスを希望する場合は、いつでも有料プランにアップグレードできる……と述べられていることから、これまで無料ユーザーには伝わりづらかったGoogle Oneの有用さをアピールする意図もうかがえます。
Android向けの新Google Oneアプリは数日中にロールアウトされ、iOS版は「まもなく」利用可能になるとのこと。このアプリには不要なファイルを整理できるストレージマネージャーも追加されているため、バックアップ目当てだけなく、空き容量確保のためにインストールしてもよさそうです。