米国時間7月7日、Instagramは5月に発表した「ショップ」タブに関する小規模なグローバルテスト(Facebookリリース)を開始した。「ショップ」はアプリのナビゲーションバーに配置される新しいタブで、Instagramユーザーはこのタブを見て、1回タップするだけで人気のブランドやクリエイターから買い物をすることができる。買い物をする際には、商品をカテゴリーで絞り込めるようになる。
Instagramは2020年5月に、新たに設計する「ショップ」は現在実装されている「検索」の中の「ショップ」とは異なるレイアウトになる予定であることも発表していたが、現時点ではその変更はテストされていない。今回のグローバルテストでは、米国のユーザーが「検索」内の「ショップ」ボタンをタップしてすでに利用できるようになっていたのと同じエクスペリエンスが利用されている。
主な違いは、Instagramのメインのナビゲーションに、ハートアイコン(アクティビティ)の代わりに「ショップ」アイコンが置かれることだ。
ありがたいことに、「アクティビティ」セクションは完全になくなってはいない。今回のテストでは、「アクティビティ」タブは自分のフィードの右上(ダイレクトメッセージを送信する紙飛行機のアイコンの隣)、または自分のプロフィール画面のハートアイコンからアクセスできる。
メインのナビゲーションバーからアクセスするこのバージョンの「ショップ」では、ユーザーはフォローしているブランドやカテゴリーで絞り込みをすることができる。カテゴリーにはビューティー、洋服とアクセサリー、ホーム、ジュエリーと時計、トラベルなどがある。また、このバージョンの「ショップ」では、表示されたすべての商品をInstagramの汎用のカートから直接購入できるわけではない。代わりに、ブランドによっては購入のためのタグを商品に付け、ユーザーを自社のウェブサイトに誘導して購入手続きをする。
企業がInstagramの購入手続き機能をテストする場合には、少額の販売手数料がかかる(Facebook for Businessヘルプ記事)。
今後登場するInstagramの「ショップ」エクスペリエンスは、少し異なるものになるようだ。5月にInstagramは、ユーザーが好きなブランドやクリエイターを選ぶだけでなく、「@shop」アカウントでコレクションを紹介することを発表していた。こうしたショッピングのオプションが、さらに購入意欲をそそるように表示される。画面上部にはこれまでより大きな画像があり、下へスクロールしていくとブランド、さらに「あなたにおすすめ」セクションにパーソナライズされたコンテンツが並ぶ。
この新しいエクスペリエンスは2020年中に登場するものと思われるが、日程はまだ明らかにされていない。
Instagramはすでに米国の一部のユーザーに対してこのテストを実施していた。今回、テストの範囲が拡大され、米国を含む世界中の一部のユーザーに対してこの変更が反映されている。
Instagramは、今回のテストの結果を基に「ショップ」機能をどのように広げていくかを判断するとしている。「ショップ」のトラフィックやコンバージョンが増えなければ、「アクティビティ」の代わりに「ショップ」を置くというアイデアを再検討するかもしれない。
「今回の小規模なグローバルテストは、5月に発表したInstagramの『ショップ』タブを試すものだ。我々は今回のテストで、この機能を今後どう展開するかを評価する予定だ」と同社の広報は述べている。
Instagramが「アクティビティ」タブをダウングレードするのは、これが初めてではない。2019年には、友達や同僚が「いいね!」した投稿を見る機能が排除された(Business Insider記事)。