自宅で過ごす時間が増えたと同時に、屋外でスマホの通信を利用する頻度が減った人も多いのではないでしょうか。自宅でWi-Fiを使う機会が増えた今、改めて通信プランを見直したいところです。6月からプラン改定を行った「UQ mobile」の「スマホプランR」について、おさらいしていきます。
3GB以上使うなら「R」がオススメ
6月に料金体系を改定したUQ mobile。改定後のプランは2種類で、1か月で3GBまで通信が行える「スマホプランS」と、10GBまで使える「スマホプランR」のどちらか1つを選べます。従来は「スマホプランS/M/L」の3種類を提供していましたが、そのうち「スマホプランM/L」が廃止され、「スマホプランR」へと統合された形です。
スマホプランSとRの基本料金は、それぞれ月額1980円と2980円。3GBに確実に収まるならば前者で問題ないですが、オーバーする可能性があるならば1000円差で利用できる通信量の差が7GBもあるので、お得感は後者の方が強め。ちなみに、家族で契約する場合には、子回線につく500円/月の割引も見逃せません。
もし、大手キャリアの段階制定額制プランを選択した場合、1980円で1GBまでしか利用できませんし、7GBまで使うと5000円弱まで料金が上がってしまいます。安定して3GB以上を利用する人にとっては、スマホプランRの方がコストを抑えられるでしょう。
ちなみに、サブブランドといえば「ただし、2年後は何円、3年後は何円に」というただし書きが恒例でしたが、UQ mobileの新料金プランでは月額料金が永年変化しなくなりました(記事を執筆するたびに計算に追われていた筆者としては感動です)。この点で、筆者としても、従来よりも安心して選べる・勧められる存在になったと思います。
通話オプションは任意で選べるのが特徴
サブブランドにおける競合サービスとして「ワイモバイル」があります。こちらとUQ mobileの大きな違いの一つが通話オプションの扱いです。ワイモバイルでは通信プランに通話オプションが組み込まれているのですが、UQ mobileには含まれておらず、任意で選択できます。通話頻度が低い人にとっては余計なコストを必要としないで済みますし、オプションも数種類あるため、自身の利用スタイルに適した選択ができます。
UQ mobileの通話オプションを追加する場合には、「かけ放題(24時間いつでも)」「かけ放題(10分/回)」「通話パック(60分/月)」の3種類から選べます。「かけ放題(24時間いつでも)」は1700円/月で国内通話がいつでもかけ放題に。「かけ放題(10分/回)」は700円/月で10分以内の通話が無料に。通話パック(60分/月)では最大60分/月までの国内通話が500円の定額になります。
ちなみに、通話オプションの加入と「au ID」を登録すると、スマホプランSが3GBから4GBに、スマホプランRが10GBから12GBに、13か月間増量するキャンペーンが実施されています。
「R」は低速でも1Mbps、「S」は300kbps
UQ mobileではポータルアプリからの操作で「高速モード」と「低速モード」を切り替えられるのが特徴。高速モードでは最大400Mbpsで通信可能ですが、通信量を消費します。これを低速モードに切り替えることで、余計な通信を消費せずに済みます。
スマホプランSとRでは、低速時の通信速度が異なります。スマホプランSは低速時に最大300kbpsなので、快適な通信はできないと思った方が無難です。一方、スマホプランRでは低速時も最大1Mbpsに設定されていますので、使い方を工夫すれば最低限の通信は利用できます。SNSをチェックするような、最大通信速度はさほどいらないけれど、ついつい通信量の消費が蓄積してしまうような場面で活用できるでしょう。使い切れなかった通信量は翌月まで繰り越せますので、月によって通信量にばらつきがある場合も、有効活用ができます。
なお、公式サイト上では「SNSデータ消費ゼロ」がうたわれていますが、大手キャリアが実施しているゼロ・レーティングとは意味合いが異なり、実際は「低速モードを有効活用しよう」という内容です。この点は勘違いしないように気をつけましょう。
結局どんな人にオススメか?
ほぼ外出をせず、Wi-Fiを中心に利用する人にとっては、「スマホプランS」を選ぶか、格安SIMのさらに通信容量が小さいプランを選んだ方がお得です。サポートの手厚さを鑑みて、大手キャリアの段階制プランを契約し、1GB未満をきっちり守るのも良いでしょう。
一方、多少は外出をして、スマホの通信を利用する人には、スマホプランRがオススメです。3GB以上を利用する場合には、最大1Mbpsの低速モードを活用しながら通信量を抑えることで、節約につながります。
ただし、外出先でもガンガン通信し、例えば電車内で常にストリーミング動画を視聴するような人、あるいは自宅や学校・職場などでも満足なWi-Fi環境がないような人にとっては、大手キャリアの大容量プランを選択した方がお得です。
スマホプランRでも有効期間90日間のデータチャージは可能ですが、アプリ内から購入する場合は100MBで200円、500MBで500円。コンビニエンスストアなどで購入できるデータチャージカードでも、1GBで1100円〜となっており、割高になりますので、節約するという観点ではなるべく利用を控えた方が良いと思います。