GoogleのWebブラウザChromeは、市場シェアの半分以上を占めるほどの人気を誇る一方で、メモリーや電力などを大食らいする傾向が知られています。そのうちメモリー管理は改善が予告されていましたが、Chrome 86(10月リリース予定)ではノートPCのバッテリー持続時間が最大2時間も延長させるかもしれないと報じられています。
マイクロソフト情報サイトWindowsClubによると、GoogleはChrome 86でバックグラウンドにあるタブの動作を調整することで、エネルギー消費を劇的に減らすよう検討しています。
具体的には、バックグラウンドタブのJavaScriptが一定期間内に起動できる回数を制限し、スクロール位置が変更されたかどうか確認したり、ログを報告したり、広告とのやり取りを分析するといった不要なタスクをなくすアプローチです。
WindowsClubが見たGoogleの技術文書によれば、フォアグラウンドのタブと36のランダムなバックグラウンドタブを開いた場合は、バッテリー持続時間はほぼ2時間(28%)延びると分かったとのことです。さらにフォアグラウンドでYouTube再生した場合はそこまでの効果はなかったものの、それでも約36分(13%)延びたと報告されています。
記事執筆時点では、本機能はChrome 86の「chrome://flag」で有効にできる実験機能としてのみ利用可能とのことです。実際に正式版に採用されるかどうかは不明ですが、もしも正式にロールアウトすれば多くのノートPCユーザーの悩みが解消する期待が持てるはず。バッテリー残量を気にして開いておきたいタブを泣く泣く閉じる面倒さも減るかもしれません。