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世界中の通販サイトで「商品を1つだけ買い物カゴに入れた後放棄する」行為を繰り返す謎のユーザーの正体とは?

1年以上にわたって「商品を1つだけ買い物カゴに入れた後に放棄する」という不可解な行動を繰り返すユーザーが世界中のオンラインショッピングサイトで確認されています。調査の結果、この謎のユーザーの正体が「Google」だったことが判明しました。

問題のユーザーの特徴とは、「買い物カゴに商品を1つだけ入れてから放棄する」という行為を世界中のオンラインショッピングサイトで繰り返すという点です。ベビーベッドなどの新生児向け商品を販売するオンラインショッピングサイトFinnBinnは、2020年4月に3日間に渡って同様の行為が17回繰り返され、5月には73回も繰り返されたと報告。2020年7月1日から3日にかけては、別のサイトで48時間にわたって同様の行為を繰り返し続けたことが確認されたとのこと。

家具などを販売するComfortHouse.comは、問題のユーザーがボートのオーナー向けにデザインされた額縁や、モノグラム入りの革製小切手手帳、玉虫色のクッション、バレンタインデーの向けの壁掛けを買い物カゴに入れては放棄したと報告。登録に使われたメールアドレスは存在しないものだったと述べました。

調査により、これは「Googleのクローラ」だったことがわかりました。

Googleは、Google ショッピングのキャンペーン広告を取り締まるために、ウェブ上の文書や画像を取得して自動的にデータベース化するクローラを運営しています。広告が公正であることを確認するためには、Googleに送信された価格と、広告に表示されている価格、そしてオンラインショッピングの製品ページの価格がそれぞれ一致していることをチェックする必要があります。Googleはクローラを使って「商品を買い物カゴに入れて、値段を確認する」という行為を繰り返していたため、問題の現象が発生していたとのこと。

なお、このGoogleのクローラを妨げる手段は存在しないため、eコマースのデータ分析担当者がこの不可解な現象に気がついたとしても、対処する方法はないそうです。



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